Lyric

薔薇のとげが刺さらない様に　身をかがめて庭先を抜けて

ベルを鳴らすために伸ばした手　震える指先に照れ笑い

赤い目をした男の顔は　仮面のように冷たく光る

見上げる先に色づく春の　香る景色心に浮かんだ

どうして　と聞いて　その理由を言い終わる頃に

大きく笑って　心の中　さよなら　を叫ぶ

細い雨が降る続く空を　忘れぬように見つめ続けて

大きく吸って大きく吐いて　真正面の遠くを見ている

夏の朝の明るい唄声　入道雲土砂降りのハイウェイ

黒く光る憧れのフォルム　笑いかける狙いを定めて

最後の言葉　それにどんな意味があるのかは

どちらにしても　彼らとしては大事であった

流れる空が辿り着くのは　色とりどりのぼやけた世界

諦め深くため息ひとつ　取り返しのつかぬ一大事

ひとつふたつ取り上げてみると　些細なミスがたくさん有って

細かく思い出そうとすると　突き付ける後悔は鮮やか

溢れ出して　それを拭うものさえないけど

ララララララララ　最後に託された一小節

寒い部屋で一点を眺め　あらん限りの記憶を並べ

しがない男の背負う運命（さだめ）　集まり洗い流す五月雨

冷たい世界に生きる男　表情一つ変わる事無く

完璧ともいえる体制で　戸惑いもなく区切りをつける

大きな音　春になれば咲く花が有って

暗闇の中へ　夏を迎え光るものがある