末吉のカプリチオのジャケット写真

歌詞

末吉のカプリチオ

Akemi

松の内の 湯島の坂

白い息ごと 列に並んで

六角の箱 振れば鳴る音

細い棒の 先の番号

折り目を開く 指が冷たい

末吉の文字 干支の飾り

「待ち人 来る 遅し」ですって

今の私を 見てきたみたい

結べば枝に 預ける運勢

持ち帰るなら 私の宿題

みくじ掛けの 白い花の前

かじかむ指が まだ決めかねる

「何が出た?」と 覗くあなたは

大吉の紙 旗みたいに振る

「内緒」と笑って 袂に入れた

運は見せ合う ものでもないし

神籤に決めて もらうくらいなら

迷いも私の 持ち物でいい

大吉よりも 余白の多い

末の吉なら 見届けたいの

甘酒の湯気 分け合う参道

大吉のあなたが 上機嫌で

遅しの二文字 袂で揺れる

急がない縁も あるのでしょうね

帰らなかった 正月の部屋で

袂の紙を 四つに畳み直す

結ばずにきた 末吉ひとつ

鏡の枠で 春を待たせる

  • 作詞者

    Akemi

  • 作曲者

    Akemi

  • プロデューサー

    nanayon music

  • ミキシングエンジニア

    nanayon music

  • ボーカル

    Akemi

末吉のカプリチオのジャケット写真

Akemi の“末吉のカプリチオ”を

音楽配信サービスで聴く

ストリーミング / ダウンロード

  • ⚫︎

    末吉のカプリチオ

    Akemi

「末吉のカプリチオ」は、初詣で引いた神籤に関係の現在地を言い当てられたためらいと、その運勢を自分の手で持ち帰る決意を描いたミディアムテンポのシティポップ。
松の内の湯島の坂、振れば鳴る六角の箱、かじかむ指で開く折り目、みくじ掛けの白い枝、そして甘酒の湯気――「待ち人 来る 遅し」の一行が、まだ答えの出ない三月目の関係の宙ぶらりんを静かに浮かび上がらせる。

架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、迷いの答えを神籤に委ねてしまえば自分で選んだことにならないと知りながら、大吉より余白の多い末吉をみずから見届けようとする大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、正月の参道、境内の空気、恋の迷いと駆け引きを描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。

札は枝に結ばず、相手にも見せず、袂に入れて持ち帰る。
帰らなかった正月の部屋で、中途の運勢を鏡の枠に挟んで春を待たせる――そんな迷いごと自分の持ち物にする心を描いた楽曲。

Produced by nanayon music.

アーティスト情報

  • Akemi

    1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。

    アーティストページへ


    Akemiの他のリリース

nanayon music

"