

6時半のアラーム
起きたくないから粘って
6時45分に起きる
凍りついた小さな窓
今日も顔を出してるだけで
寒さで皮膚が痛い
毎日のように豪雪だ
腰まである雪をかき払い
何とか車を出してゆく
ああ憂鬱だ
ああ憂鬱だ
このトンネルを潜るのは
この坂道を下るのは
すれ違う仕事を終えた除雪機
これから一服のコーヒーと煙草を吸うのだろう
会社に着いた
嫌な上司はいつも朝が早い
氷点下で自動ドアがまた固まっている
熱いお湯をかけてなんとかこじ開けるのが毎朝の仕事
そうして、一日が始まる
いつ消えても構わない
一日が始まる
僕は月曜日の雪を知っている
降り止まない雪を知っている
昼休みがやって来た
1秒足りともいたくない
この空間を抜け出して
ドライブインへ同僚とゆく
永遠と続く憂さばらしの話
気付けばチャーハンが冷めている
飲み干した水をもう一杯だけついで
憂鬱へと戻ってゆく
退屈と作り笑いの午後を終えて
残業の夜がやって来る
山崎まさよしの歌が
きりたんぽFMから
毎日流れ出す
彼は何も悪く無いのだが
今でも彼の歌を聴くと
嫌な記憶が溢れ出してくる
だから聴きたくない
山崎まさよしだけは聴きたくない
深夜0時。雪でいやに明るい夜
ぶ厚いコートを着込んで
ゆっくりと車を走らせる
閉店したスーパーの街灯が青白く光って
今日の終わりと明日の始まりを告げている
僕は月曜日の雪を知っている
降り止まない雪を知っている
僕は月曜日の雪の重さを知っている
月曜日の雪の冷たさを知っている
月曜日の雪の痛さを知っている
- 作詞者
鈴木 諭
- 作曲者
鈴木 諭
- ミキシングエンジニア
鈴木 諭
- マスタリングエンジニア
鈴木 諭
- ギター
鈴木 諭
- ボーカル
鈴木 諭

鈴木 諭 の“月曜日の雪を知っている (Live at 工房ムジカ 2024.07.20)”を
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- 21
夏の風はいつも苦しい (Live at 工房ムジカ 2024.07.20)
鈴木 諭
2024年7月20日に工房ムジカにて行った、初・独演会『27年前の私に送る秋田の詩たち。』の模様を全編音源化。当日は酷い雷雨。演出かのように入り込む雨と雷の音。ライブの内容も圧巻。
店主・葛原りょう氏はライブ後に、以下のように書き残している。
「こんなに全身血の気の全力で引くライブは初めてだ。
圧倒的な虚無感。語りの冴えが痛ましく、リアルの極み。
月曜日の雪。犬の川。亀の串刺し、ばあちゃんの遺影。
上田病院。アトピーの歌。怒涛のギターの畳みかけ。
言い尽くせぬライブだった。
たしかに梅雨明けの日暮里は雪国だった。」
筆舌に尽くしきれぬ地獄の世界、心して体感して貰いたい。
いざ、地獄の世界へ。
アーティスト情報
鈴木 諭
地獄の詩世界と秋田弁ブルースを唄う、ただの秋田県人。じゅんさい王国(旧・山本町)出身。2023年頭より弾き語りを本格始動し、代表曲である『犬の川』はライブ演奏を通し多数の人間から「これは犬の楢山節考だ」などと激賞を得た。また秋田弁ブルースは「何を言ってるか全く分からないけど面白い」等の声を集め、ライブの重要要素の一つとなっている。
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哥処 墨林庵