季節が変わりゆく なごりわずかに微笑み
めぐりまわる想い 取り残されたやさしさ
移りゆくさまざまな 心に届く歌声
通り過ぎた面影 出会ったばかりの静けさ
やがて目が覚めて 暖かく日が射しても
ひそやかに響く 雨音
時を刻む音 小さく奏でられて
扉を閉める音 はかなく聞こえ
思い詰めた誘惑に うなずいてみても
追い詰める何かが 無性に悲しくても
夜が明ける時間を ただ、ひたすら待っている
何も変わらない 不安とともに
静かに漂う 輝いている懐かしさ
失いそうになる ひとときの安らぎ
忘れかけた言葉 しおりに はさまれていて
交わした便りには 色あせない情熱
いつかどこかで また、めぐりあう夢のなかで
さようならと ささやいてみる
- 作詞
紗井六耀
- 作曲
紗井六耀, 平野 実貴
- プロデューサー
平野 実貴, 紗井六耀
- ボーカル
筑紫杏菜
- ピアノ
平野 実貴
- ソングライター
紗井六耀
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めぐり逢い
筑紫杏菜
これは大人の悲恋歌である。ただし悲観的ではなく、しかし希望に溢れているわけでもない。人は成長するに従ってさまざまな出来事を経験し、ともすると大人は純真さを失うとされているが、恋愛については別であると思う。むしろ年齢を増すにつれ、深い愛を感じ取る心が成長するのではないかとさえ思うものである。
この歌の最後で「めぐりあう夢のなかで さようならと ささやいてみる」の歌詞が、この物語を語っているように思える。節度を保ちつつ、しかし感情は高ぶっている、その時の心の震えさえ感じることができる秀作である。
詞を読みながら歌を聴くと「出会ったばかりの静けさ」「静かに漂う 輝いている懐かしさ」「失いそうになる ひとときの安らぎ」・・・このあたりは心の”波立ち”を見事に現していると言える。特に「静かに漂う、輝いている懐かしさ」・・・・などは、「懐かしさ」という言葉に内在する「輝き」を別な方向から表現したよい例だろう。そこには、一つの事象を、多面的に他意的に表現するという、まさに「詩歌」の世界が登場する。
紗井氏の詞は、伴奏の合間に”きらりきらり”と現れる言葉の音であり、「言葉の匂い」である。
メロディーは、フランス的なシャンソンの匂いがそこここに溢れている。
「フランス」ということで、その昔遠い時代に愛を歌い人々の心に暖かい灯を灯して歩いた彼ら、吟遊詩人のことがふと心をよぎった。
平野実貴のピアノ演奏は、時に控えめに和音の連結であったり、時に歌に絡みつく様に旋律的である。その音世界は、情熱的なイタリア的な匂いを香らせながらもシューベルトやブラームスの世界を感じさせている感がする。
さらには筑紫杏菜の歌声が、詞の世界を見事に表現し朗々と歌っている。私自身、その情感に引きずり込まれてしまうのを個人的
アーティスト情報
筑紫杏菜
ボイストレーナー、波多江顕亮氏に師事。 福岡女子短期大学 音楽科 ニューサウンドコース ポピュラーボーカル専修卒業。同校 音楽専攻科修了。 専門知識を活かし、楽器店の音楽教室でボイストレーナーとしても活動中。 活動実績 広島県の二校の小学校校歌の作詞を手がけた他、 テレビ番組 釣りビジョンのオープニングテーマ曲や 楽婚のCM曲などを歌った。 さいたま市民テレビより発売の2曲入りCD 「日本のパワースポットの唄」歌唱を担当。 ABOUT ■2007年~2016年 4月 ライブハウスやミュージックバーを中心に活動 中洲のピアノバーでレギュラー歌手として在籍していた他 老人ホームや幼稚園演奏などを経験 ■2013年 NAKASU JAZZ 2013 出演 ■2014年 ポップスデュオ Paw Pad Of a Camelを結成 ■2016年 5月~2017年 5月 自身のユニット Paw Pad Of a Camelで 路上ライブ・船上ライブでのチップのみで 一年間生活するという目標を達成 ■同時期 Paw Pad Of a Camel名義で オリジナルアルバム「シンキロウ」を製作。 ■2017年 6月~2019年 5月 グランドハイアット福岡 BAR FIZZ レギュラーメンバーとして歌手活動を行う ■2019年 メディカルロックバンド チームホスピタルを結成 ※こちらのバンドは現在休止中です ■2019年 6月~ 現在は、レコーディングをメインに歌手・ナレーターとして活動中。
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