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東京を中心に活動するエレクトロユニット、yahyelが4年振りの新作シングル、”Highway”をリリースする。
東京という閉鎖的なカオスの中に突如として現れ、 世界の電子音楽のリアリティと共鳴したユニークな表現で瞬く間にプロップスを高めたyahyel。匿名性をテーマにしたデビューアルバム”Flesh and Blood”、あえてそのベールを脱ぐことで”個のアイデンディティ”を抉り出したセカンド”Human”。一見、矛盾したような正反対のアプローチの中で、yahyelの通底した力学となってきたのは、”社会属性の中で埋没する個人の機微、感情”を切実に拾いあげようとする、ほの暗く無機物と有機物が入り混じったような音の色味にある。
ベースミュージックを基調とした美しい規則性と、古い火祭りのような熱源を持ったシングル”TAO”から4年。世界は未曾有のパンデミックを経て、愛憎の中、扇情的で無軌道、よもやディストピアと呼べるような混沌へと向かった。
かつて予見したような世界で、不気味なほどの沈黙を保っていたyahyelは今、何を思うのか?
再始動の初作として選んだのが今作”Highway”は、yahyelらしい2ステップをインダストリアルにアップデートした鋭く洗練されたダンスミュージックの感覚と、皮肉さえ感じる90年代に巻き戻ったようなバンドサウンド、その両面が入り乱れながら、変わらず切実なメロディを引き立てている。孤独と客観。20年代の狂騒を切り裂く道のようなダークポップで始まった、yahyelの新たなフェーズから目が離せない。