Lyric

さよならも　言えぬまま

あなたの背中　見つめてた

ほころび始めた　ふたりの時間

何もできずに　ほどけていった

ふたり暮らした　部屋の隅に

残るコーヒーの　香りだけ

言葉はもう　役に立たず

思い出ばかり　あたためてた

時計の針が　止まる音に

ふたりの夢が　ほどけてゆく

ふれた指先　最後の夜

冷たささえ　いとしくなる

なにを守りたかったの

なにを捨ててしまったの

わからないまま

すれ違っただけ

たとえば　もう一度

はじめから出会えたら

きっと　もっと

やさしくできたよね

心に　今も残る

あの日のぬくもりだけが

最後のやさしさ

たまに届く　風の匂い

あなたの声が　まじってる

もう戻れない　わかってても

季節は　なにも教えてくれない

笑いあった日々の意味を

いまさら聞けないけれど

愛してたこと

それだけはほんとう

たとえば　未来で

またあなたに出会っても

名前も知らずに

すれ違うのかな

心が　まだほどけず

ゆっくり傷になるけど

忘れたくはない

さみしさよりも　やさしさが

あなたの中に　残ればいい

それだけで　救われる

たとえば　もう一度

生まれ変われるならば

なにも言わずに

そばにいたいだけ

さよならも　くちづけも

言葉より深いところで

あなたを　愛してた

風の中で　まだ名前を呼んでる