

デパートの屋上 夏の夕ぐれ
回る木馬に オルガンの音
引地川の面を 少し思う
変わらない水 変わってく夜
隣の白い 木馬にあなた
上げ下げの拍が 近いけど違う
ポールを握って 鞍にまたがる
同じ高さに なる手前で揺れる
回り出せば 木馬が上がる
二人の高さ 一瞬そろう
「同じ」と言いかけ 息に溶かす
オルガンだけが 高く鳴って
一番上で 手が同じ高さ
次の瞬間 半拍ずれる
円は始まりも 終わりも見せず
同じ速さで 回り続ける
一周で終わる 円だと知って
始まりなんて 名前はつけない
近いだけの拍を 手放さないで
回る間だけ 隣にいる
回り止めば 木馬が下がる
二人の高さ 静かにそろう
鞍を降りて 手すりを握る
オルガンの音は まだ耳の奥
「このまま回って」 とは言わないで
柵の外へと 足を下ろす
半拍のずれを そのまま連れて
夕ぐれの屋上 止まった木馬
- 作詞者
Akemi
- 作曲者
Akemi
- プロデューサー
nanayon music
- ミキシングエンジニア
nanayon music
- ボーカル
Akemi

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回転木馬のカンタービレ
Akemi
「回転木馬のカンタービレ」は、両想いが始まりかけた夏の夕暮れの高揚を、確定させずに抱える心の揺れを描いたミディアムテンポのシティポップ。
百貨店の屋上遊園地、回る木馬、オルガンの旋律、握る真鍮のポール、上下にそろっては半拍ずれる二人の高さ――円環の上で近づきながらも各自の境界を保つ、名前をつけない始まりの午後を浮かび上がらせる。
架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、両想いの高揚に沈み込まず、「同じ」と言いかけた言葉を息に溶かして「近い」に留める、確定を急がない大人の距離感。仮の均衡を仮のまま受け取り、自分の足で柵の外へ降りていく意志が静かに滲む。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、屋上遊園地のオルガン、回る木馬の上下、一周で終わる円環、水面の記憶を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。
木馬が止まり、二人の高さが静かにそろっても、Akemiは「このまま回って」とは言わず、鞍を降りて手すりを握り、半拍のずれをそのまま連れて夕暮れの屋上をあとにする。――そんな、始まりに名前をつけないまま近さを抱えて進む静けさを描いた楽曲。
Produced by nanayon music.
アーティスト情報
Akemi
1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。
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