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坊主は古い寺の縁側で、
風に揺れる竹を見ていた。
屏風には、金色の雲と
遠い山々が描かれている。
朝になれば朝の光を映し、
夜になれば蝋燭の影を抱く。
坊主は言った。
「人の心も、屏風のようなものかもしれぬ」
閉じれば沈黙、
開けば景色。
笑いも、孤独も、
静かな金箔の上に積もっていく。
その夜、寺に吹いた風だけが、
屏風の山を少し揺らした。
昔、人は火を手に入れた。 やがて鉄を知り、空を飛び、 ついには星を見上げるまでになった。 だが―― 便利になった世界で、 人の心は少し迷っている。 地球は熱を帯び、 争いはまだ終わらず、 街の灯りの中で ひとり静かに生きる者もいる。 強くなることは出来た。 だが、優しくなることは まだ途中なのかもしれない。 いま人類に問われているのは、 どこまで行けるかじゃない。 どんな世界を残すのか。