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風が草を撫でるたび、
草原の奥で一頭の馬が静かに揺れていた。
陽を浴びたたてがみは、
まるで朝焼けを集めた銀の川。
走るたびに大地は呼吸し、
その蹄の音は、遠い記憶を呼び覚ます。
誰にも縛られず、
ただ空と風だけを友にして、
馬は広い世界を真っ直ぐ見つめていた。
自由とは、
声高に叫ぶものではなく、
草原を渡るその背中のように、
静かで、美しいものなのかもしれない
昔、人は火を手に入れた。 やがて鉄を知り、空を飛び、 ついには星を見上げるまでになった。 だが―― 便利になった世界で、 人の心は少し迷っている。 地球は熱を帯び、 争いはまだ終わらず、 街の灯りの中で ひとり静かに生きる者もいる。 強くなることは出来た。 だが、優しくなることは まだ途中なのかもしれない。 いま人類に問われているのは、 どこまで行けるかじゃない。 どんな世界を残すのか。