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量産型のティーン向け夏ソングや、アニメフェス風の爽快なポップス、そして「美化された無垢な恋物語」や過剰にデジタル加工されたクリーンなJ-POPのクリシェを100%パージ。1960年代のジャパニーズ・歌謡・シティポップのDNAを退廃的なシャンソンの骨組み(chanson influence)へ流し込み、知的なユーモア(amused danger)とヒリついた観察眼を両立させた、BPM90(マイナーキー)の極上トウキョウ・キャバレー・ジャズポップ(Tokyo cabaret jazz-pop, cinematic noir)です。「夜空にお金を燃やして拍手を送る群衆の滑稽さ、美という名の一方的な暴力。花火の光を受けるたびに変わる最愛の人の表情を、ねたましく、愛おしく見つめる私情の決壊(observational bleeding into personal confession)」という不都合な心理的覚醒を、劇的な引き算のオーケストレーションで耽美に描き出しています。
最大の快楽は、完璧なデジタルグリッドやポップスの多幸感を完全に拒絶し、煙の匂い立つ劇場の空気感をそのままドキュメントした、温かく実直なアナログプロダクション。遠くの雑踏のざわめき(distant crowd hum)とスモーキーなピアノ(smoky piano ballad)の独白から幕を開け、サビ(コーラス)に突入した瞬間、ステレオ幅が左右140%のパノラマへと全開放。妖艶なブラス(dramatic brass)の咆哮と、空間を重厚に埋めるストリングス(lush strings)、そして隠し味として冷たく爪弾かれる和の三味線テクスチャー(subtle shamisen texture)が合流し、声を張り上げる(belting)ことなく、大人の気品と毒(sophisticated and seductive female vocal)を孕んだ旋律を最高風速で爆発させます。中盤のキャバレー調のブリッジでは、全ての楽器が消滅してピアノと肉声の囁きだけになる過激な引き算(sudden emotional exposure)を敢行し、そこからノーモーションで最終サビの濁流へと決壊。最後はスタジオの自動フェードアウトに逃げることなく、「あなただけが売れ残る」という毒に満ちた最後の呟きの直後、リミッターがゲートをプツンと閉じるように遮断。残響を1ミリも残さずスパッと完全な真空の静寂(abrupt performance exit ending)へと着地する大傑作アート・ミニマリズムです。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。