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現代の無機質なトラップ・パーカッションやシンセビーツ、そしてラジオ向けの過剰に圧縮されたデジタルポップの洗練を100%パージし、90年代のオアシス(Oasis)が持っていた、胸の奥を激しく掻きむしるスタジアム・ロックのダイナミズムとフーリガンの熱狂をまとったアンセム・トラック(90s oasis britpop, anthemic stadium rock)です。BPM112(Gメジャー)という、スタジアム全体が肩を組んで揺れるのに最も心地よいミドルテンポのなか、楽曲を圧倒的なキネティック・エネルギーで牽引するのは、完璧なデジタルグリッドを拒絶した「生々しくルーズなドラムの躍動感(unquantized loose anthemic drums)」と、地を這うように前方へドライブするメロディック・ベースライン(forward driving melodic bassline)。そこへ、壁のように分厚く何重にも重ねられたオーバードライブ・ギターの爆音(wide stereo layered rhythm guitars with shimmering overdrive)が合流し、 continuous なアナログの飽和感(continuous analog bus saturation)を演出します。
最大の特徴は、マイクの振動板に唇が圧着する5cmの超至近距離で捉えられた、ピッチ補正(オートチューン)無しの生々しい掠れた男性リード(5cm close-mic'd rasp male vocal realism)。ヴァースでは煙の立ち上るスタンドの熱気(unedited running breath textures)をそのまま覗かせる平熱の会話調で進みますが、サビ(コーラス)に突入した瞬間、ステレオ幅が左右140%のパノラマへと劇的に全開放され、耳を劈く万人規模の地鳴りのような大合唱(explosive multi-tracked crowd-style unison chant)へと雪崩れ込み、胸を焦らす多幸感を最大風速で爆発させます。終盤のブリッジ(2分20秒)では、何の前触れもなくすべてのドラムとベース、レイヤードギターが完全消滅し、右チャンネルの一音のフィードバック残響(feedback blooms)と剥き出しのボーカルだけになる無警告の引き算を敢行。直後、言葉の途中で襲いかかる「1拍間の完全な無音(1-beat absolute silence gap weapon)」という冷徹な空白を踏み台に、マイナス8 {LUFS}というマスタリング上限のまま最終ドロップへとノーモーションで大爆発します。最後はスタジオの自動フェードアウトに逃げることなく、「ALIVE」という8秒間に及ぶ魂のロングトーンの直後、リミッターがゲートを閉じるように遮断され、残響を1ミリも残さずスパッと完全な真空の静寂(instant cutoff)へと着地する大傑作アート・ミニマリズムです。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。