年始高砂謡言祝松緑誰蛾袖二枚蟲湧舌のジャケット写真

年始高砂謡言祝松緑誰蛾袖二枚蟲湧舌

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inspired by 近松門左衛門『誰が袖』、『上京之謡始』(1698)ヨリ

時代背景と世界観
時代: 元禄〜宝永年間(1700年代初頭)。町人文化が爛熟し、芸事(能、浄瑠璃、三味線)がステータスとなっていた時代。
場所: 京(京都)。「上京(かみかた)」とは、地方から見て京都・大阪へ上ることを指します。
正月二日に、その年初めての謡(うたい)を披露する厳粛な儀式。師匠やパトロンの前で失敗は許されず、ここでの評判がその年の運命、あるいは一生の出世を決めます。

地方から出てきた若き芸人(あるいはその妻)。才能はあるが、京の芸人たちからは「田舎者」と蔑まれている。

初春の京都。主人公は、一世一代の「謡初め」の舞台に立つことになった。
しかし、楽屋裏ではライバルたちによる「靴隠し」「衣装の切り裂き」「毒入りの水」といった陰湿な嫌がらせが横行している。表向きは「おめでとう存じます」と笑顔で挨拶を交わすが、扇子で隠した口元では「失敗しろ」「喉が潰れろ」と呪詛を吐いている。極度の緊張と周囲の悪意の中で、主人公の精神は乖離し、祝言であるはずの「高砂(たかさご)」の謡が、呪いの言葉のように聞こえ始める……。

実際の台本のセリフから抜粋

「ぞうりが……ない……」
(Sandals... are gone...)

「たびが……かたっぽ……」
(Tabi socks... only one...)

「だれが……かくした……」
(Who... hid them...)

「はだし……」
(Barefoot...)

「ゆかが……つめたい……」
(Floor is... cold...)

「こおりの……よう……」
(Like ice...)

「いじわる……」
(Mean...)

「あの子が……わらう……」
(That girl is... laughing...)
「はれぎが……」
(My gala dress...)

「さかれてる……」
(It's torn...)

「ビリ……ビリ……」
(Ripping sound)

「はさみの……あと……」
(Traces of scissors...)

「うらじの……あか……」
(Red lining...)

「ちの……よう……」
(Like blood...)

「ボロ……きれ……」
(Rags...)

「きれない……」
(Can't wear it...)

「むざん……」
(Cruel / Tragic...)
「みず……ください……」
(Water... please...)

「のどが……かわく……」
(Throat is... dry...)

「へんな……あじ……」
(Strange... taste...)

「にがい……」
(Bitter...)

「しびれる……」
(Numb...)

「こえが……でない……」
(Voice... won't come out...)

「はりが……はいってる……」
(There's a needle... inside...)

「のむな……」
(Don't drink...)

「ドク……いり……」
(Poisoned...)

「やける……」
(Burning...)
「四海(しかい)……波(なみ)……静(しず)か……」

「高砂(たかさご)や……この浦(うら)舟(ぶね)に……」

「帆(ほ)を……上(あ)げて……」

「言祝(ことほ)ぎ……奉(たてまつ)る……」

「千秋(せんしゅう)……万歳(ばんぜい)……」

「松(まつ)の……緑(みどり)……」

「鶴(つる)と……亀(かめ)……」

「扇(おうぎ)……パチリ……」



「あの子が……憎(にく)い……」

「田舎(いなか)……者(もの)めが……」

「喉(のど)……腐(くさ)れ……」

「面(つら)の……皮(かわ)……」

「剥(は)いで……やろうか……」

「蜜(みつ)の……味(あじ)……」

「不幸(ふこう)……」

「美味(おい)しい……」

「腹(はら)の……中(なか)……」

「蟲(むし)が……湧(わ)く……」

「聞(き)こえる……」

「陰口(かげぐち)……」

「嘲笑(あざわら)い……」

「クスクス……」

「ヒソヒソ……」

「嘘(うそ)つき……」

「二枚(にまい)……舌(じた)……」

「落(お)ちろ……」

「間違(まちが)えろ……」

「邪魔(じゃま)……」

「消(き)えろ……」

「能無(のうな)し……」

「猿(さる)……真似(まね)……」

「地獄(じごく)へ……」

「上京(のぼ)れ……」

アーティスト情報