日めくりのプレリュードのジャケット写真

歌詞

日めくりのプレリュード

Akemi

秋の朝の 乾いた空気

壁に掛かる 白い日めくり

薄い紙を 丁寧につまみ

今日という日 めくる指先

錆びたフェンス 縛った言葉

将来(みらい)から 逃げ出した日々

一枚ずつ 確かめるように

今日だけを選ぶ 部屋の定点(ばしょ)

ペリッと鳴る 微かな音で

足元へと 溜まる記録(きのう)たち

インクの染む 丁寧な手で

置かれた紙の 重さを知る

招いた部屋 笑う声がして

「まだこれ」だと 伸びてきた指先

私だけの 日課の紙を

あっけなく 次へめくった

明日という 約束の文字

縛られると 避けていたのに

踏み込むのを 恐れる指を

止めるほどに 鮮やかな白

ドアが閉まる 玄関の靴音

足元には 落ちたままの昨日

見送る背に 声はかけない

薄くなった 束を見つめる

「明日も来て」 飲み込んだまま

彼がめくった ページに触れる

戻さないと 自分で決めて

新しい日を 指でなぞる

  • 作詞者

    Akemi

  • 作曲者

    Akemi

  • プロデューサー

    nanayon music

  • ミキシングエンジニア

    nanayon music

  • ボーカル

    Akemi

日めくりのプレリュードのジャケット写真

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    日めくりのプレリュード

    Akemi

「日めくりのプレリュード」は、自分だけの日課だったカレンダーに初めて他者の指が触れ、名前のない関係の「始まり」が静かに姿を現す瞬間を描いたミディアムテンポのシティポップ。
秋の朝の乾いた空気、神泉のアパートの壁に掛かる白い日めくり、インクの染む丁寧な手、足元へと溜まっていく昨日、そして彼がめくった明日の白――誰にも触らせなかった一人の時間の境界線が、ほどけてしまうのではなく、自分の意志で開かれていく心象風景を浮かび上がらせる。

架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、未来に縛られることを避けて「今日」だけを一枚ずつ選び続けてきた女性が、踏み込む怖さの手前で立ち止まりながらも、新しい日を自分で受け取る大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、秋の朝の部屋、紙の手触り、名前のない関係の予感を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。

彼が先にめくった明日のページを、戻さないと自分で決めて指先でなぞる――その小さな動作の中に、約束の言葉よりも確かな意志が宿る。
名前のつかない関係が、一枚の紙の上で静かに始まっていく――そんな両想いの予感を描いた楽曲。
Produced by nanayon music.

アーティスト情報

nanayon music

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