

速達の判 夕方に受け
差出人のない 大和の消印
中は写真館の 日曜の券
言葉はなくても 用件は分かる
三つ揃いの 背景紙の前
顎を引いて 笑わない私
釣書の隣に 座る一枚を
誰かの棚が 待ってるらしい
行かなければ 角が立つ秋で
撮ってしまえば 話が進む
どちらの椅子も 私の形じゃない
券の日付を 指でなぞる
日曜の午後 商店街の
写真館の 灯りをくぐる
「顎を引いて 笑わないで」に
「いいえ 笑います」と 椅子で答えた
見合い用の顔 作って撮れば
その顔の先に 私が要る
枠は借りても 顔は貸さない
撮るなら私の 顔で撮るわ
週明けに届く 厚い紙の
包みを開けば 普段着の私
セーターの肩 笑った目尻
これなら誰に 見せてもいいわ
釣書は入れず 写真を一枚
「元気でやってます」 一行添えて
窓口の判 押される音まで
見送って出る 秋の商店街
- 作詞者
Akemi
- 作曲者
Akemi
- プロデューサー
nanayon music
- ミキシングエンジニア
nanayon music
- ボーカル
Akemi

Akemi の“普段着のポートレート”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
- ⚫︎
普段着のポートレート
Akemi
「普段着のポートレート」は、故郷から届いた無言の速達に、普段着で笑った一枚で応える秋の午後を描いたミディアムテンポのシティポップ。
差出人のない大和の消印、写真館の日曜の券、三つ揃いの背景紙、椅子の上で交わされる「笑わないで」と「笑います」、そして釣書を入れずに送り返す一枚の写真――借りた枠の中で自分の顔を選び直す心の動きを静かに浮かび上がらせる。
架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、角を立てずに関係を切らないまま、それでも誰のためでもない自分の顔で写ることを選ぶ大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、商店街の写真館、速達の判、秋の帰り道を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。
「顎を引いて、笑わないで」という作法に、「いいえ、笑います」と椅子の上で答えるその一瞬。
見合い写真の枠を普段着の一枚に書き換え、写真だけを故郷へ送り返す静かな返答を描いた楽曲。
Produced by nanayon music.
アーティスト情報
Akemi
1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。
Akemiの他のリリース
nanayon music



