

無善寺の帰り道
もう何度目か分からなくなった
まつり太鼓へ寄る
今まで腐る程した余計な話が
梅水晶に絡まっている
垂れた文句が
チキンセクワに降りかかっている
笑い過ぎた声が
チーズモモに溶けている
甘い甘い蜂蜜シークァーサー
先の事は分からない
甘い甘い蜂蜜シークァーサー
全ては全ては気づけない
甘い甘い蜂蜜シークァーサー
誰にも言わない事もある
甘い甘い蜂蜜シークァーサー
高円寺の夜が今日も更けてゆく
いらない事を喋り過ぎた帰り道
国立駅のホーム
千鳥足で転倒する
涙ぐんで話した言葉が
獺祭の中で透き通っている
ただ頷いて聞いてた話が
ガリガリサワーの中で弾けている
怒ってた誰かの声が
スープモモに浮いている
甘い甘い蜂蜜シークァーサー
先の事は分からない
甘い甘い蜂蜜シークァーサー
全ては全ては気づけない
甘い甘い蜂蜜シークァーサー
誰にも言わない事もある
甘い甘い蜂蜜シークァーサー
高円寺の夜が今日も更けてゆく
分かってた筈の事もあったのに
気付けば時間は過ぎてゆく
嘘の夜もホントの夜も消えてゆく
言いたい事を言えないから
酒を飲んで誤魔化している
しょうがないからただ、歌を歌う
甘い甘い蜂蜜シークァーサー
怯える夜ばかりだけど
ここにいる時だけは笑ってられる
だからだからだからだからだから
甘い甘い蜂蜜シークァーサー
もう一杯だけ飲ませて欲しい
- 作詞者
鈴木 諭
- 作曲者
鈴木 諭
- レコーディングエンジニア
鈴木 諭
- ミキシングエンジニア
鈴木 諭
- マスタリングエンジニア
鈴木 諭
- ギター
鈴木 諭
- ベースギター
鈴木 諭
- ドラム
鈴木 諭
- キーボード
鈴木 諭
- ボーカル
鈴木 諭
- ピアノ
鈴木 諭

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蜂蜜シークァーサー
鈴木 諭
帰りたくない夜がある。
騒いでいたい夜がある。
耳を傾けていたい夜がある。
無力無善寺のすぐ手前、高円寺のガード下におかしな店がある。
原価崩壊を心配するレベルの兎に角安いインド・ネパール料理屋。
店内には日本語ペラペラの現地人が立ち回り、片言なオーダーを飛び交わしている。
ナン・インドカレーその他もろもろ他国料理が揃っている。
なのに、なのに、何故か店名が"まつり太鼓"なのである。
カタカナ英語が氾濫する世界で、他国料理店が堂々たる日本語を掲げているのだ。
然もさらに妙なのは、普通の日本の居酒屋にも存在しないような通なメニューが揃っている事。
梅水晶(サメの軟骨を梅肉で和えた料理)を置いてあるアジア料理屋が何処にあろうか。お通しは枝豆だし。
そんなぶっ飛んだ店はすぐに私のお気に入りになり、無善寺の帰り道に屡々寄った。
店員にも顔を覚えられた。
或る日、いつものように店に入りドリンクメニューを見ながら迷っていると店員にニヤニヤしながら聞かれた。
「蜂蜜シークァーサー?」
此処は紛れも無く、私の居場所である事に気付いた。
アーティスト情報
鈴木 諭
地獄の詩世界と秋田弁ブルースを唄う、ただの秋田県人。じゅんさい王国(旧・山本町)出身。2023年頭より弾き語りを本格始動し、代表曲である『犬の川』はライブ演奏を通し多数の人間から「これは犬の楢山節考だ」などと激賞を得た。また秋田弁ブルースは「何を言ってるか全く分からないけど面白い」等の声を集め、ライブの重要要素の一つとなっている。
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哥処 墨林庵



