

その日
誰かの時間は止まった
そして誰かは言った
「そんなつもりじゃなかった」
白い紙の上に並ぶ
無数の言い訳
知っていたのか
知らなかったのか
予見できたのか
できなかったのか
線を引くたび
何かが零れていく
故意ではない
悪意ではない
だから何だというの
戻らないのに
未必の故意
その言葉で
誰の涙が乾くの
未必の故意
その線引きで
消えた鼓動は戻るの
結果だけが残されて
今日も名前が呼ばれる
判決文の向こう側
遺された椅子は空のまま
数字になった人生を
誰が測れるというの
正しさのための制度が
誰かを救うとしても
救われない痛みは
どこへ行けばいい
知らなかった
気づかなかった
それで終わるなら
この胸の重さは何
未必の故意
その言葉で
誰の夜が終わるの
未必の故意
その理屈で
この喪失は癒えるの
答えのない法廷で
今日も沈黙が落ちる
正義って何
責任って何
許しって何
誰が決めるの
命はひとつだったのに
未必の故意
その言葉で
誰の痛みを守るの
未必の故意
その線引きは
誰のためにあるの
裁けない感情だけが
今もここに残ってる
答えてよ──!!
その日
誰かの時間は止まった
そして世界は
何事もなかったように進んでいく
- 作詞者
ytsgax
- 作曲者
ytsgax
- プロデューサー
ytsgax
- ボーカル
NAGISA

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未必の故意 (オリジナルver)
NAGISA
その人は、死んだ。
それだけは、誰にも覆せない事実だった。
けれど法廷では、
「知っていたのか」
「予見できたのか」
「本当に殺すつもりだったのか」
という言葉が積み重ねられていく。
未必の故意。
その言葉は、必要な線引きなのかもしれない。
法は感情では裁けない。
社会は基準を持たなければならない。
それでも。
遺された人間にとって、
愛する誰かの時間が止まったことに変わりはない。
悪意があったかどうか。
故意があったかどうか。
その違いによって、
失われた命の重さは変わるのだろうか。
「未必の故意」は、
法律を否定する歌ではない。
法が必要だと理解しながらも、
感情が追いつけない瞬間を描いた歌だ。
正義とは何か。
責任とは何か。
許しとは何か。
答えの出ない問いだけが、
静かな法廷に残されていく。
そして今日もまた、
誰かの名前が判決文に記される。



