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パレードは始まった。
しかし誰も行き先を知らない。
「PANIC PARADE OP.20」は、JUNGLE SWING OP.19で生まれた祝祭が暴走し、巨大な混乱の行進へと変貌した今宿探偵団最大級の問題作である。
ドラマーはリズムを引き裂きながら前進し、サックスは悲鳴のようなフレーズを叫び続ける。
トランペットは予測不能な転調を繰り返し、トロンボーンは重力に逆らうように暴れ回る。
譜面は空を舞い、拍子は崩れ、誰もが違う方向へ走り出す。
それでも演奏は止まらない。
なぜなら、この混沌そのものがパレードだからだ。
変拍子は次々と姿を変え、各セクションは主導権を奪い合いながら激しく衝突する。
だが、その中心には不思議な高揚感が存在する。
混乱しているのに楽しい。
壊れているのに踊れる。
理屈では説明できない熱狂が、巨大なビッグバンドを前へ前へと押し続ける。
「PANIC PARADE OP.20」は、秩序と混沌の境界線が消え去った瞬間を切り取った、今宿探偵団による究極の“踊れる暴走”である。
今宿探偵団。 都市のノイズと静寂、その境界線を追跡する音楽集団。 ビッグバンドジャズを基盤に、ロックの衝動、スカファンクの跳躍、 そしてモダンジャズの実験性を融合。 トランペット、サックス、トロンボーンから成るホーンセクションを主軸に、 リズム隊がそれを暴力的なグルーヴで支配する。 彼らの音楽は、単なるインストゥルメンタルではない。 断片化されたリフ、突発的な沈黙、崩壊寸前のアンサンブル それらはまるで“事件の断片”のように提示され、 やがて一瞬のユニゾンで、すべてが意味を持つ。 ライブでは、即興と構築が衝突し、 同じ楽曲であっても二度と同じ形にはならない。 今宿探偵団は音楽を演奏するのではない。 都市に潜む“電気的な違和感”を、音として記録する。
SNAP