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カセット・ガジェットシリーズの第3弾である。はっきりいって不調の時期の作品群で、自分では失敗作と思っていた曲が大半だ。けれども自分以外の人が聞いたら、違った反応があるかもしれないと考えた。
前半の7曲は1987年から88年、熊本にて録音。後半の5曲は1990年から92年、静岡県浜松市にて録音した。学生時代の浮遊感と社会人になってからのシニカルさが、それぞれに表れているが、共通するトーンが感じられるので、ふたつの時期をひとつのアルバムに収めた。どこか間抜けで、隙だらけの曲ばかりだけど、どうか楽しんでもらいたい。
あ、ジャケ写は初代猫のニャゴ。
鰯こと岩下啓亮 Sardineです。 1983年から2003年までの20年間で、ひとり多重録音した楽曲が約170曲あります。これらを2024年から2025年にかけて時系列的にまとめたアルバムを順次リリースしました。そして2026年は楽曲の重要度やリスナーの好みに基づいたベストアルバムをいくつかリリースする予定です。 その音楽は、多種多様です。親しみやすいポップスもあれば、社会的視点をそなえたメッセージソングもあります。プログレッシブな構築性もあれば、パンク的な破壊志向の側面もあります。手ごわいピアニストで、マッドなシンセサイザー弾きで、たどたどしいギタリストで、音の読めるベーシストで、緩いリズムのパーカッショニストで、ひとり多重コーラスを駆使する、不器用なシンガーソングライターです。それらすべてのパートが、一つの人格に統合されているのです。 ロマンチックと薄情と情熱の混淆、とりとめもない不安と届かぬものへの憧憬を描いた、オールディーズだけどもエヴァーグリーン。表情豊かな鰯の音楽を、ぜひお聞きください。