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歌詞

salt.

Motty Suzuki, 宮舞モカ

扉開けたら 散らかった部屋

騒がしい声 見慣れた我が家

昨日と同じ 変わらない夜

画面の向こう 切り取られてる

遠い誰かの まばゆい世界

まぶた細めて ため息一つ

いつも見られる 無邪気な笑顔

手を伸ばしたら 届く温もり

近くにいるほど 見えなくなるよ

湯気の向こうに 溶けていく日々

時間に追われ 声を荒げる

いつも変わらぬ 小さな背中

歪んだ顔に 気付かないまま

遠くばかりを 眺めていても

足元に咲く 小さな花を

通り過ぎてた 急ぐ足音

いつも聞こえる 陽気な歌が

話しかけたら 続くおしゃべり

狭い湯船で 跳ねる水滴

指の隙間を すり抜けてゆく

いつかみんなが 大きくなって

巣立つ日が来る

振り返るのは 何もない日々

ありふれた日々

いつもの景色 いつもの音色

その「いつも」こそ 幸せの源(もと)

溶けて消えゆく この瞬間が

続く明日を 満たしていくよ

  • 作詞者

    Motty Suzuki

  • 作曲者

    Motty Suzuki

  • プロデューサー

    Motty Suzuki

  • ギター

    Motty Suzuki

  • ベースギター

    Motty Suzuki

  • ドラム

    Motty Suzuki

  • ボーカル

    宮舞モカ

  • ピアノ

    Motty Suzuki

  • タンバリン

    Motty Suzuki

  • ベル

    Motty Suzuki

  • 合唱 / コーラス

    宮舞モカ

  • 鉄琴

    Motty Suzuki

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salt.

Motty Suzuki, 宮舞モカ

  • ⚫︎

    salt.

    Motty Suzuki, 宮舞モカ

1日の終わり、疲れ果てて重たい身体を引きずりながら玄関のドアを開ける。
目の前に広がるのは、片付く気配すらない散らかった部屋と、リビングいっぱいに響き渡る5人の子どもたちの騒がしい声。

「今日も特に楽しいことなんてなかったな……」

バタバタと過ぎ去った時間に追われ、ため息混じりにスマートフォンを手にとる。
画面の向こうには、きらびやかな海外のリゾート、洗練された高級レストラン、誰もが羨むような優雅な日常を切り取った、遠い誰かのまばゆい世界。
その人がどんな孤独や葛藤を抱えているかも知らないまま、手の届かない他人の“切り取られた光”と、自分の代わり映えのない日常を比べては、つい小さな嫉妬と虚しさを募らせてしまう――そんな夜が、誰にでもあるのではないでしょうか。

本作『salt.』は、そんな自分自身への静かな自戒と、見失いかけていた「本当の愛おしさ」への気づきから生まれたミディアムナンバーです。

タイトルにある「salt(塩)」には、二つの意味が込められています。

一つは、塩のように日々の暮らしの中に当たり前に存在しすぎて、そのありがたみを忘れてしまいがちなもの。

そしてもう一つは、スープやお湯に落とせば一瞬で形を失い、目に見えなくなってしまうもの。

毎日繰り返される、うるさいほどの賑やかさ。
声を荒げて怒ってしまう自己嫌悪の夜。
狭い湯船で飛び散る水滴や、他愛もないおしゃべり、温かい布団のぬくもり。

それらはあまりにも日常的で、あまりにも身近にあるがゆえに、私たちはそのかけがえのなさに気づくことができません。
まるで指の隙間をすり抜けていく砂のように、湯気の中に溶けて消えていく塩のように、何気ない今日という時間は、音もなくこぼれ落ちていきます。

けれど、想像してみてください。

いつか子どもたちが大きくなり、一人、また一人とこの家を巣立っていった後の、静まり返ったリビングを。

その時、私たちが胸を締めつけられるほど愛おしく思い出すのは、特別な記念日や贅沢なイベントではなく、きっと、この「何もない、ありふれた、騒がしい今日」のはずです。
健やかに笑い合い、同じ食卓を囲み、肌の温もりを確かめ合えること。
それ以上の奇跡が、一体どこにあるというのでしょうか。

遠くの誰かの景色を眺めて羨む前に、どうか足元に咲いている小さな花に気づいてほしい。

目には見えなくなっても、スープの味を確かに支える一粒の塩のように、通り過ぎていくこの瞬間こそが、私たちの未来の心をずっと満たし続けてくれるのだから。

毎日の暮らしに少し疲れてしまったすべての大人へ。

聴き終えたあと、散らかった部屋が、騒がしい家族の声が、ほんの少しだけ愛おしく思えるようになる――そんな温かな光を届ける一曲です。

アーティスト情報

salt.

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