SHIMOKITA LIFE Front Cover

Lyric

calm down (feat. Dali Tha Art)

CHIN-HURTZ, KENTAKKU

(KENTAKKU)

そうかそう思うか、

病みやすい蔓延な時代

「死ぬこと以外かすり傷」

とか言われてた昔とは違って今じゃ

「生きてるだけで重症」

そんな表現方法を見かけた夜

疲弊してく人の心を

かき乱して行く謎な情報

フェイクニュースって

単語を見かける世の中

じゃ、まるでマヌーサ、

幻かけられてる我々

怒りの矛先間違えたくねー

踊らされたくもねー

俺らは自分の意志で音と踊りたい

この苛立ちを

エネルギーに変える方法

聞いてくれよ こう唱える

(フック)

鎮めたまえ 鎮めたまえ

その荒ぶる怒り鎮めたまえ

(Dali Tha Art)

いい加減もうしないと言え

って言われてその場で飲む酒

詫びの一杯目、まじの一杯です

言わんこっちゃね お決まりの酩酊

便利な世の中繰り出すPayPay

財布の中身無くてもイケイケ

引き落とされる悲しみのpayday

彼女へ言い訳 “男の決戦”

何言っても無理!くらうブーイング

鬼の形相によれるひょっとこ

無駄に熱い、絡みだるい

くらいやすい、あぁ具合わるい

今日はもったいないで終わらせて

よっぱらったって俺は俺

問題ナイって笑ってごめん

酒の懺悔のバースは何度目

(フック)

鎮めたまえ 鎮めたまえ

その荒ぶる怒り鎮めたまえ

(CHIN-HURTZ)

心を無にする

目を閉じる マイクを持つ

明鏡止水の型

堪えるも何も怒ってやしない

世界の全てに固執しない

もう空気でしかない。

体透明になりかけてる

俺の心は何処!耳をすませばいつも

聞こえる音

ズンズンチャ聴こえる音

これがいるべき場所であり、

行くべき覇道

宿敵は過去と、時間の魔法

ズンズンチャズンズンチャ

書き捨てる怒りマダファッカ!

おー!おー!

荒ぶる魂よせせらぎを聴け

おー!おー!

水に流せるのなら水に流せ

(フック)

鎮めたまえ 鎮めたまえ

その荒ぶる怒り鎮めたまえ

  • Lyricist

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU, Dali Tha Art

  • Composer

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU, Dali Tha Art

  • Producer

    Arch Beats

SHIMOKITA LIFE Front Cover

Listen to calm down (feat. Dali Tha Art) by CHIN-HURTZ, KENTAKKU

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SHIMOKITA LIFE

CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 1

    INTRO referral from METEOR

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 2

    HI-CHEW MAN

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 3

    beyond infinity

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 4

    ONE PIECE (feat. DEJI)

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 5

    SHIMOKITA LIFE (feat. SMOKIN' ACE)

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 6

    sticky

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 7

    ultimate magic (Remix)

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 8

    Hideout (feat. METEOR)

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 9

    Be careful of traffic accidents

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 10

    NIGHTMARE (feat. Ceeman)

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • ⚫︎

    calm down (feat. Dali Tha Art)

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 12

    song of the future (feat. Shinobicious a.k.a enya66)

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

  • 13

    OUTRO small talk

    CHIN-HURTZ, KENTAKKU

(Recommend by DJ H!ROKi)
 「下北ライフ」という言葉を聞いて、どんな情景を思い浮かべるだろうか。昼夜を問わず、若者を中心にファッションや音楽など様々な文化芸術に興味関心をもつ人々が集い、渋谷や新宿など都心の主要なエリアとのアクセスも良い下北沢での暮らしは、たくさんの出会いや刺激、そして夢や希望に溢れていて、きっと楽しいに違いない。自分も含め、下北沢に住んだことのない人の多くは、おそらくこのようなイメージを抱くのではないかと思う。本作の主人公であるラッパーのCHIN-HURTZとKENTAKKUの2人は、アルバムリリース時点(2023年4月)では実際に下北沢で暮らしているが、当事者である彼らにとっての「下北ライフ」とは、一体どのようなものなのだろう。

 この問いの答えを探すには、やはりアルバムタイトル曲である5曲目「下北ライフ」を聴くのが手っ取り早い。最初に登場するCHIN-HURTZのリリックでは、駅前の再開発といった街の変化や、あるいは他の街からやって来る仲間と遊ぶ様子などが描写されているが、彼はバースの最後をこのような言葉で締め括っている。

駅前にはバンドマンがたむろする 打ち上げか?俺も20代はあんなだった 「マジだりい」とか思い、そこを去った (CHIN-HURTZ)

 駅前のバンドマン達は、一般的に思い描く下北沢の住人そのものだが、CHIN-HURTZはその若者達と距離を置こうとしている。「俺も20代はあんなだった」と自覚しているように、彼もバンドマン達と同じく自分のやりたいことがあり、そして未来への夢や希望を持ってこの街に来たはずである。だが、今は同じ境遇の人に対して親近感を抱けなくなってしまっている。また、KLOVAL RECORDSの代表であるSMOKIN’ ACEは、3バース目に以下のように歌っている。

当たり前のように過ごす時間も 限りあると知り景色変わる 普段と (SMOKIN’ ACE)

時間は無慈悲感じてる 日に日に (SMOKIN’ ACE)

 彼は町田からやって来て、レーベルメイトである二人と共に下北沢で過ごす様子を歌う中で、この街で二人と一緒に過ごす時間があまり残されていないこと、そして時の流れの残酷さについて触れている。当初は夢や希望を抱いて始まったはずの「下北ライフ」も、年齢を重ねていくにつれ、自分自身を取り巻く環境は変わっていくし、音楽活動や生活を維持するための経済的な負担も大きいし、実家に残る両親の問題などにも直面するだろう。彼ら二人に限らず、皆ここでの暮らしをずっと続けられる訳ではないのだ。一見すると楽しい日々が綴られているようだが、音楽に夢を抱いて下北沢での暮らしを続けてきた40歳前後のリアルもしっかりと描かれている。フックでは「俺らの下北ライフ」と歌っているように、これがCHIN-HURTZとKENTAKKUにとっての「下北ライフ」なのだ。

 順番は前後するが、3曲目の「無限の彼方に」では、実は二人とも下北沢を去る予定であること、また本作の意味が直接的に示されている。

めくるめく季節はひとつずつ無くなっていく (CHIN-HURTZ)

「想い出」と書いたアルバムを作ろうぜ あと一年で 俺とお前の魂の結晶を残そうぜ (CHIN-HURTZ)

 二人がこの街で暮らし、そして活動を共にした日々が、彼らの人生の中で最も充実し、楽しかった時期であったことが窺える。そしてリリックにあるとおり、「下北ライフ」はまさに彼らの「アルバム」なのだ。配信音源の最終トラックとなる「アウトロ -いつぞやの話-」では、彼らの生活の断片をそのまま切り取ったような二人の会話が収録されているのだが、その会話とともに、本作の中でも最もメロウでエモーショナルなビートが流れる。最初は会話の内容とビートのギャップに違和感を覚えたが、アルバムの真の意味が分かると印象が全く変わり、何気ない会話だからこそ胸に迫るものがあった。それぞれ年齢を重ねたとき、二人はどのような気持ちでこのアウトロを聴くのだろうか。

 このアルバムを完成させることによって、彼らは下北沢での暮らしに終止符を打つことができるのだと思う。アルバム終盤の「未来の歌」を聴けば、彼らが既に新たな生活への前向きな一歩を踏み出していることが分かるだろう。自分が理想とする将来像を明るくストレートに描いたこの曲は、数あるCHIN-HURTZの作品の中でも最も心に響く楽曲だ。

 アルバムには下北ライフで出会ったラッパーも数多く登場するが、それぞれ個性に満ちた聴き応えのあるバースを聴かせてくれる。また、全楽曲のビートを制作し、タイプが全く異なる二人がタッグを組んだ作品を見事にまとめ上げたArch Beatsの手腕に注目してほしい。ヒップホップの根源的な魅力と優れたバランス感覚を備えた彼のビートの数々を聴くだけでも十分に価値のある作品だ。そして、アルバムの主役はもちろんCHIN-HURTZとKENTAKKUの二人である。とくにKENTAKKUはこの3年間、METEOR & CHIN-HURTZの諸作品での客演やソロ音源の発表など、コロナ禍においても精力的に活動を続けてきた。リリースのスピード感が重視された作品群での客演や個人での制作とは異なり、CHIN-HURTZとArch Beatsという信頼のおける仲間と共に一曲一曲とじっくり向き合った本作は、彼にとってこれまでのキャリアの集大成と言えるだろう。まだ荒削りな部分も多く残るが、「下北ライフ」を経た彼が今後どのような変化を見せるのか、とても楽しみだ。

 ここで取り上げた楽曲だけでなく、本作にはこれまでのCHIN-HURTZ作品の流れを汲んだバラエティ豊かなトピックの楽曲も収録されている。ときにニヤリとしながら、ときに自分自身の人生と重ねながら、二人と一緒に「下北ライフ」をエンジョイしよう

Artist Profile

  • CHIN-HURTZ

    音楽に興味のなかった高校までの道のりを一変させたラップミュージック。 それから先はどっぷり音楽へのめり込み、ラッパー「CHIN-HURTZ(チンハーツ)」として姿を変える。 自主レーベルFUNKARATT(ファンカラット)を立ち上げ、METEORと共にアルバム「DIAMOND」をリリース、活発に活動するようになる。 CHIN-HURTZ PARTYと大それた名前のイベントを企画し話題を呼んだのもその頃だ。 2016年6月には元々近い存在であったKLOVAL RECORDSと手を組み、 1st Single " 海賊の歌 (pro.PUNPEE) " をリリース。 さらなる飛躍が期待されている。

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    CHIN-HURTZの他のリリース
  • KENTAKKU

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  • Dali Tha Art

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KLOVAL RECORDS

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