

夕立の阿佐ヶ谷 バス停の屋根
濡れた肩を すぼめて立つ
時刻表の 数字は過ぎて
先に誰かが 雨を見ている
境川沿い 来ないバスを
長く待つのに 慣れた子だった
傘がひとつ ひらく音がして
少しこちらへ 縁が傾く
一歩入れば 雨音がこもる
屋根を打つ音 遠くなる幕
近いのは肩 触れない線で
静けさが 耳を変えていくの
傘を押し戻す 私の肩も
半分濡れて いいと決める
名前も行き先も 訊かないままで
骨の内側 雨のにおい
知らない人と 濡れずにいるより
片方濡れて 立っていたい
この数分に 名前をつけず
傘の中だけ 借りていよう
一歩出れば 雨音が戻る
バスの光が 坂を上ってくる
傘の縁から 雨の中へ
ステップに足を かけて乗り込む
窓の向こうに 傘をたたむ人
ガラスを打つ雨 また騒がしい
でも耳の奥 こもった音を
連れて帰るの 名前は持たず
- 作詞者
Akemi
- 作曲者
Akemi
- プロデューサー
nanayon music
- ミキシングエンジニア
nanayon music
- ボーカル
Akemi

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夕立のランデブー
Akemi
「夕立のランデブー」は、夏の夕立に降り込められたバス停で、見知らぬ人と一本の傘を分けながらも、名前も再会も交わさずに離れていく遭遇を描いたミディアムテンポのシティポップ。青梅街道沿いのバス停の屋根、過ぎてしまった時刻表の数字、ひらく傘の音、こちらへ傾く縁、半分だけ濡れた肩――ひとつの傘の内側でこもっていく雨音が、近づきながらも相手に預けない距離のかたちを浮かび上がらせる。
架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、傘に全部は入らず片方の肩を濡らすと決め、遭遇を遭遇のまま置いて自分の足でバスに乗り込む、対等でいようとする大人の孤独。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、夕立の街、こもる雨音、触れない肩の線、来ないバスを待つ癖を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。
傘の縁から雨のカーテンを抜けてステップに足をかけ、窓の向こうで傘をたたむ人を残したまま、耳の奥にこもった雨音だけを連れて帰る。――そんな、名前を持たない数分をそのまま抱えて前へ進む静けさを描いた楽曲。
Produced by nanayon music.
アーティスト情報
Akemi
1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。
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nanayon music



