

土曜の夜更け 三茶の部屋で
アームを引いて スイッチを入れる
手元にひとつ 光の輪
あとは暗いまま 置いておく
向かいの椅子は 光の縁で
背もたれだけが ぼんやり白い
大和の家でも 広い灯りは
つけないできた 手元だけで
ふいに明かりが 一度またたく
部屋がまるごと 闇に沈んで
また戻る光 息を止めたまま
誰も呼ばない この輪の中で
戻った光が 椅子まで伸びて
空いた座面を 白く撫でた
天井の紐に 手は伸ばさずに
この明るさだけ 選んで座る
電球の奥 じりりと灯り
熱を持つ傘に 指をかざす
広い夜には 背を向けたまま
この輪の温度を 抱いて過ごす
明かりはもう またたきもせず
部屋は静かに 闇を抱えて
傘を手前に 少しだけ寄せる
誰も呼ばずに 夜を閉じる
向かいの椅子は そのままにして
傘の首を折り 私だけ照らす
空いた席には 名前をつけず
まぶたの裏の 小さな灯り
- 作詞者
Akemi
- 作曲者
Akemi
- プロデューサー
nanayon music
- ミキシングエンジニア
nanayon music
- ボーカル
Akemi

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宵闇のスタンドライト
Akemi
「宵闇のスタンドライト」は、誰からも電話の来ない土曜の夜に、孤独を埋めにいかず自分の光の範囲を自分で決める静けさを描いたミディアムテンポのシティポップ。
三軒茶屋の古いアパート、天井灯を落とした部屋、机に引き寄せた電気スタンド、手元にひとつだけ灯る光の輪、そして向かいに空いたままの椅子――ひとつの灯りが照らす小さな円が、まだ会っていない誰かへの渇望と、それを認めない距離感を静かに浮かび上がらせる。
架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、孤独を寂しさとして嘆くのではなく、光の輪の大きさを自分で選び、空いた椅子に名前をつけないまま夜を過ごす大人の孤独。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、都会の夜、一人の部屋の空気、手元の灯りと不在を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。
明かりがふいにまたたき、部屋が闇に沈んでまた戻るその一瞬に、空いた椅子の輪郭がほのかに浮かぶ。
それでも天井の紐に手を伸ばさず、傘の首を自分へ折り、名前をつけない席を残したまま目を閉じる――そんな名前のない不在を抱えた孤独を描いた楽曲。
Produced by nanayon music.
アーティスト情報
Akemi
1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。
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