Lyric

飛び出た針金　サビつく歯車

生まれてこの方　油もささずに

手に入れ　品換え　パチモン信じて

汚れを誇りに　胸張りハリボテ

お嬢さん　御池にお入り

隠した贅肉　繋ぎ目　青ざめ

お医者にかかるも　普通がわからぬ

金持ち詐欺師は　アイヅチ　ウソツキ

遠吠え　うろ覚え　目医者を目指して

お嬢さん　お膝でお眠り

ギシギシ軋んで　ぐらつく刹那に

結んだ小指も　肉ごと零れる

グラグラぐらつく　可憐なお顔に

キスする王子に　黒ずむ笑顔を

キラキラ削れる　誰かの報いが

私を照らせば　私は笑顔で

お嬢さん　夢からお帰り

飛び出た世界は　サビなくウソなく

生み出た景色に　叡智で色付け

受け取る恵みは　誰かの願いで

冷たい視線は　誰かを愛する

お嬢さん　知識をお着替え

小川の畔で小さなお茶会

子猫はネジ式　エラさが違うの

王女は綺麗で　孤独も仲良し

卵も割れれば　価値無しお上がり

お嬢さん　お眠の時間よ

優しい子守がまどろむ間に

ギシギシ軋んで　眠りを邪魔する

大人の味ない　静かな夜更けに

チクタク突き刺す　邪悪な仕掛けが

鏡の誘いを　掠めて睨んで

ギラギラ輝く　あいつの命が

私を焚き付け　息さえ許さず

祭りも　宴も　メラメラ灯して

踊らぬ　それすら　祭りの血となり

イジワルあの子を奈落に見送り

血の池スイマー　針山登山に

痛いも辛いも楽しむ倒錯

あの子もこの子も　無邪気を突き刺し

ギシギシ力んで　御伽を踏みつけ

夢見たメルヘン　火を点け逃げ出す

ズキズキ傷んで　歩みを遮る

砂糖をまぶした心も投げ捨て

ニタニタ微笑み　自分を嘆いて

子供の自分をなだめる大人の

カタカタ震える　古びた仕掛けが

自分の姿も　知らずに求める

いよいよ迎える孤独な最期も

バカげたバネ式　手にして夢見る