梅田露お千世二つ腹帯之青物変三瀬川のジャケット写真

梅田露お千世二つ腹帯之青物変三瀬川

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inspired by 紀海音(きかいね)「心中二つ腹帯(しんじゅうふたつはらおび)」(1722)
または歌舞伎『心中宵庚申』『八百屋献立』

あらすじ
心中二つ腹帯(しんじゅうふたつはらおび)
作者:紀海音

八百屋夫婦の心中事件をモデルとした物語。ここでは愛し合う男女が、すでに結婚しているにも関わらず、義母との関係から心中を決意する。半兵衛は八百屋の養子である。
妻のお千世は3度目の縁組みだから、すこし肩身が狭い。そんなお千世の身の上が気にくわなかったのだろうか。義母(姑)は半兵衛の留守中に、懐妊中のお千世を実家へ帰してしまう。
そこへ半兵衛が帰ってくる。お千世と添い遂げる覚悟でいた半兵衛は妻を連れて帰るが、義母は親不孝者と息子を責める。

【主要登場人物】
山脇半兵衛(やまわき はんべえ)
主人公。現在は大坂で八百屋(青物売り)を営む町人だが、元は「山脇半六」という武士。弓術の達人。

お千代(おちよ)
半兵衛の妻。妊娠しており(題名の「二つ腹帯」は、身重の妻と胎児の二つの命、あるいは腹帯を二人で分ける比喩を示唆)、夫の窮地に際しても離縁を拒み、運命を共にする。

沼津杢之進(ぬまず もくのしん)
武士。半兵衛の弓のライバルであり、物語の対立項。町人身分の半兵衛に弓で後れを取ることを恥じ、因縁をつける。

戸田ト齋(とだ ぼくさい)
弓術の師範。

仁右衛門(にうえもん)
お千代の父(または親族)。半兵衛たちを案じる。

伯母(おば)
京都から下ってきた親族。

嘉兵衛(かヘえ)
手代や親族などの立場にある人物。

【あらすじ】
1. 弓の稽古と因縁(上の巻)
元武士で今は八百屋の半兵衛は、かつての師・戸田ト齋の道場を訪れる。そこで門弟の武士・沼津杢之進らと弓を引くことになる。町人姿の半兵衛だが、その腕前は武士たちを凌駕していた。
杢之進は「町人の身で武士に勝つとは無礼」「相手になるだけで武士の名折れ」と激昂し、半兵衛に難癖をつける。半兵衛は一度は下手にでるが、武士としての誇りを捨てきれず、対立が深まる。

2. 苦悩と離縁の画策(中の巻)
杢之進との争いは避けられないものとなり、半兵衛は武士としての義理を通すため、死(切腹や果し合い)を決意する。
彼は巻き添えにしないよう、身重の妻・お千代に偽りの離縁状(去状)を渡し、実家へ帰そうとする。しかし、お千代や親族(伯母・仁右衛門)はその真意を悟り、またお千代自身も「夫婦の縁は切れない」と離れることを拒む。

3. 道行と心中(下の巻)
庚申待(こうしんまち)の夜、半兵衛とお千代は家を抜け出す。
「見ざる言わざる聞かざる」の庚申の教えを背に、二人は死出の旅路(道行)へ出る。星月夜の下、梅田や曾根崎あたりの情景の中を歩む。



実際の台本のセリフから抜粋


「梅田の堤(つつみ)、草の露」

「恋路は糸なき三味よ」

「不慮にて出逢ふが縁の切れぬ故」

「恋路は糸なき三味よ」

「文字も青き面と書き、青きを好み給ふ故。」

「義理と情けの板挟み」

「弓矢の神も照覧(しょうらん)あれ」

「品により物干にさへ貸すならひ。」

「ましてや御念比といひ殊には極の稽古日」

「相手になればいづれもの名が廃るが合点か」

「町人なれどいにしへの。武道の燈か」

「只今は商人の身の忙(せわ)がしく」

「八百屋さするぞ惜しも」

「八百屋さするぞ惜しも」



「花過ぎ頃の若綠(わかみどり)、木の下闇(きのしたやみ)は青物や」

「文字も青き面(おもて)と書き、青きを好み給ふ故」





「恨みの詞さへ胸に餘りて目に涙」

「邪険の角が折れうかい」

「早まり過ぐる了簡(りょうけん)。」

「道理もへちまもあるものか」

「腹貸さぬお袋が心一つで書かれうか」

「四つの燈火消ゆる如くにて。」

「町人なれどいにしへの。武道の燈か」





「見ざる聞かざる云はざるが、庚申様の御誓願。」

「知らぬが佛南無阿彌陀」

「南無阿彌陀佛と繰る」

「数珠の、呟きながら」

「二世と契りし仲を裂く。」

「月に水、花に風」

「月に水、花に風」



南無阿彌陀佛

南無阿彌陀佛



「不慮にて出逢ふが縁の切れぬ故」

「不慮にて出逢ふが縁の切れぬ故」



「只今は商人の身の忙(せわ)がしく」

「町人の身が射負けしとて、少しも恥に存ぜねども」

「青物売りの風情ゆゑ」

「青物売りの風情ゆゑ」

「庚申の御神體、青面金剛童子」

「文字も青き面(おもて)と書き、青きを好み給ふ故」

「青物変り(あおものかわり=青物商売)を守らんと、あらたに御告げありしよし」

「八百屋さするぞ惜しも」

「花過ぎ頃の若綠(わかみどり)、木の下闇(きのしたやみ)は青物や」

「文字も青き面と書き、青きを好み給ふ故。」

「青物変りを守らんとあらたに御告げありしよし」

「参る程に、御門前から押合うて。鰐口(わにぐち)の緒へ取付く迄」

「たとへば雲の上とても、天の河を隔てなば、人のつらさに變らじな」

「嫌や嫌や、去らるる覚えは露(つゆ)ほども」

「梅田の堤(つつみ)、草の露」

「梅田の堤(つつみ)、草の露」

「未来は必ず一つの蓮(はちす)。迷うなよ」

「念仏申して、後生(ごしょう)を願いまする」

「南無三寳(なむさんぼう)……」

「南無三寳(なむさんぼう)……」

「弓矢の神も照覧(しょうらん)あれ」

「月は隠れて闇となる。心の闇を照らすは、ただ仏の御名(みな)ばかり」

「曇らぬ。空の星月夜。あらまほしゃといふ星も」

「止めて止まらぬ三瀬川(みせがわ)」

「止めて止まらぬ三瀬川(みせがわ)」

アーティスト情報