鰯の遁走のジャケット写真

歌詞

シンパシー

岩下啓亮 Sardine

公衆電話に置き去りにされた 新聞があれば事足りた心

真実があれば知ることができた 何気なくつけたラジオから流れた流行歌の間に

Sympathy 分かってくれるな たやすく共感なんぞしてくれるな

Sympathy 知ったことぬかすな 冗談じゃないぜ

静かに、静かにどうか 揺り動かさないで 彼は眠っているだけ

映画を観るんなら日比谷まで行こう 封切の朝に真ん中の席に身体ごと埋め

Sympathy 分かってたまるか 今さら同情なんぞされてたまるか

Sympathy 悔やんでいるのか しょうがないじゃないか

静かに、今まさに幕が下りてくところ みんな帰ってゆくだろう?

Sympathy 分かってくれるか 確かな息遣いがそこにあった

Sympathy だが生きてるうちに 誉められたかったな

ラストシーン;

ありったけの

花束を贈ろう

鳴りやまぬアプローズ

  • 作詞者

    岩下啓亮 Sardine

  • 作曲者

    岩下啓亮 Sardine

  • プロデューサー

    岩下啓亮 Sardine

  • レコーディングエンジニア

    岩下啓亮 Sardine

  • ミキシングエンジニア

    岩下啓亮 Sardine

  • ギター

    岩下啓亮 Sardine

  • ベースギター

    岩下啓亮 Sardine

  • キーボード

    岩下啓亮 Sardine

  • シンセサイザー

    岩下啓亮 Sardine

  • ボーカル

    岩下啓亮 Sardine

  • バックグラウンドボーカル

    岩下啓亮 Sardine

  • ピアノ

    岩下啓亮 Sardine

  • プログラミング

    岩下啓亮 Sardine

  • ベル

    岩下啓亮 Sardine

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1999年、私は確かに「遁走」の状態にあった。他人との関わりが希薄になり、同時代性を感じられなくなっていた。特に音楽においては流行とはまったく無縁になり、帰る家を見失ってしまったように感じていた。
つくった歌のカッコ悪さに、自分でも辟易していたが、その不恰好さを逆手に取ってやれと開き直ったのが、この時期の作品だ。ここに収められた9のトラックいずれもが、恥ずかしくなるようなクサさを放っているが、四半世紀もの時を経た今では、古いも新しいもなく、私には、ただの個性的な歌として響いてくる。
私は確かに崖っぷちまで追いこまれていた。が、だからこそ新境地を開拓できた。「藍を染めあげ」を録音したとき、確かな手ごたえを感じ、もう少しやってみようと決心した。
世紀末のこの時期の歌を紹介できて嬉しい。どうか楽しんで聞いてください。

アーティスト情報

  • 岩下啓亮 Sardine

    鰯こと岩下啓亮 Sardineです。 1983年から2003年までの20年間で、ひとり多重録音した楽曲が約200曲あります。これらを8枚のアルバムにまとめて2024年に順次アルバムをリリースしました。2025年はアンソロジーの代わりに、年代順に編集したアルバムを発表します。 その音楽は、多種多様です。親しみやすいポップスもあれば、社会的視点をそなえたメッセージソングもあります。プログレッシブな構築性もあれば、パンク的な破壊志向の側面もあります。手ごわいピアニストで、マッドなシンセサイザー弾きで、たどたどしいギタリストで、音の読めるベーシストで、緩いリズムのパーカッショニストで、ひとり多重コーラスを駆使する、不器用なシンガーソングライターです。それらすべてのパートが、一つの人格に統合されているのです。 ロマンチックと薄情と情熱の混淆、とりとめもない不安と届かぬものへの憧憬を描いた、オールディーズだけどもエヴァーグリーン。表情豊かな鰯の音楽を、ぜひお聞きください。

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