Epigraph Front Cover

Lyric

Way back blues

ABURAURI

ブルース混じりのエンジン音が

水の抜けた頭体くすぐって

漏れ出す儚く波打つ白い息は

音の鳴らぬ低い声をかたどるよう

忙しない手拍子に

後れを取らぬようにと

週末に枯らした声は

喉の奥でそっと癒えて

ブルース混じりのエンジン音に

つられてひとつギュッと

絞りだした

溢れ出した声から

溢れ出したブルースに

懲りずにまた懲りずに

望みを託して

ダラッと寄りかかるように

ドアを押し開けて

ズルッと流れ落ちるように

足を下ろした

気づかぬうちに

沈みこまぬよう

重くなる腰を

持ち上げていこう

呑気に眠る夢を見る

今宵も星は雲の上

すすった鼻についた

濃い人の臭い

広く浅い水たまりに跳ねる光

腕をくすぐる蜘蛛の糸は

いったいどこから漂う

辺りの靄が輝いた

オレンジ色した電灯の下

このまま前も見えずに

いっそこんな道さえ

外していけたらいいな

と思うが

慣れちまった帰り道じゃ

そうもいかねえ

ぬかるむ街に

足を取られぬよう

沈みゆく足を

持ち上げていこう

降り始めた小雨が混じる

湿る夜風の中を行く

昨日のように

空回る車輪が抜き去っていく

昨日のように

カゴの中では空き瓶が跳ねてる

昨日のように

あれも昨日のように

まるで昨日のようだなと呟いた

昨日のように

冷えた水の玉に

丸くならぬよう

その背中をバキッと

伸ばしていこう

明日を想い上を見る

今宵も星は雲の上

今宵も星は…

  • Lyricist

    ABURAURI

  • Composer

    ABURAURI

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