

溜めた八月 空欄のマス
昔のクレヨン 蓋は閉めたまま
簾の窓辺 麦茶が汗をかく
天気の欄だけ 丸が並んでる
相鉄線の窓 町が流れて
遠い爆音 ホームに置いて
帰れる駅を 過ぎてゆく癖
夏を選び直す 東京の午後
空けたマス目に クレヨンを寄せて
蝋の先が白の 手前で止まる
晴れの記号で ごまかしておく
あなたのいた日 白いままのマス
「白い日は晴れ?」と 覗いた横顔
開いて見せた 絵日記のマス
陽に灼けた腕 クレヨンを取り
不器用な青が 枠にざらり
溜めては後で まとめて書いた
空けた日ほど 消さずに済んだ
箱から出しては 二度戻す青
晴れの日のまま 閉じておくのね
雨の日は銀の 斜めの線を
クレヨンが減る 青から順に
晴れの記号を 一つ残して
八月最後の 頁が近い
クレヨンを箱へ 蓋の音ひとつ
白いマスには 青を一筋
その青だけが 裏まで透けて
名前の欄は 空けたまま閉じる
- 作詞者
Akemi
- 作曲者
Akemi
- プロデューサー
nanayon music
- ミキシングエンジニア
nanayon music
- ボーカル
Akemi

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絵日記のシチリアーノ
Akemi
「絵日記のシチリアーノ」は、夏の絵日記に残した空欄のマスと、書けないままの日々を描いたミディアムテンポのシティポップ。
簾の窓辺で汗をかく麦茶、蓋を閉めたままの昔のクレヨン、相鉄線の車窓を流れる町、そして白いまま残されたマス――溜めた八月のマス目が、選び直される夏の輪郭を静かに浮かび上がらせる。
架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、あの人のいた日々を晴れの記号でごまかさず、白いまま残すことを選ぶ大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、夏の終わり、帰省の車窓、日記帳の余白を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。
八月最後の頁、白いマスにクレヨンの青を一筋だけ引いて、名前の欄は空けたまま日記を閉じる。
消さず、埋めず、白いまま持っていく――そんな夏のたたみ方を描いた楽曲。
Produced by nanayon music.
アーティスト情報
Akemi
1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。
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