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この作品は、2021年から2024年の間にマルチチャンネルスピーカを用いたシンセサイザーシステムの演奏をバイノーラル録音したコンピレーションアルバムです。但し、1曲目は、コンピュータシンセサイザーを用いて演奏しました。コンピュータシンセサイザーは、コンピュータとuniversal serial bus (USB) 接続デバイスをUSBインターフェイスで接続して形成されます。USB接続デバイスから出力されるpulse-width modulation (PWM) 信号はスピーカから再生されます。シンセサイザーシステムは、コンピュータ、USB接続デバイス、ラインセレクタ、バッファ、フィルタ及び、ミキサーで構成されます。1曲目は18チャンネルスピーカ、2曲目と3曲目は32チャンネルスピーカ、4曲目は20チャンネルスピーカ、5曲目から8曲目は24チャンネルスピーカを用いました。7曲目と8曲目は、2024年9月9日に録音しました。この時、8つの前方のスピーカ、8つの後方のスピーカ及び、8つの左右のスピーカを横162cm、縦141cmの長方形を形成するように配置して、スピーカユニットを内側に向けます。前方と後方のスピーカは、長辺に沿ってその中点から左右対称に隣接して配置します。前方のスピーカは床からの高さ59.5cm、後方のスピーカは床からの高さ15.5cmです。左側のスピーカは、左辺に沿って第1のスピーカを先頭で床から高さ42.5cm、第2のスピーカを前から35cm、床から高さ36.5cm、第3のスピーカを前から70cm、床から高さ29.5cm、第4のスピーカを前から105cm、床から高さ25cmに配置します。右側のスピーカも左側のスピーカと同じ方法で第5から第8のスピーカを配置します。ミキサーは、8つのスピーカの音源移動を行うことができます。USB接続デバイスから出力される制御信号をミキサーに入力して音源移動を制御します。24チャンネルスピーカのためミキサーは3つ用います。8つの前方のスピーカ、8つの後方のスピーカ及び、8つの左右のスピーカの音源移動の方法は異なります。録音のためにダミーヘッドマイクは、長方形の重心に置いた箱の上に配置します。箱の大きさは、縦21cm、横36cm、高さ29cmです。7曲目で、このシステムのフィルタにデジタルディレイを用いました。このエフェクタの出力信号は、8つの左右のスピーカから再生されます。音源移動が行われるため、このエフェクタの出力信号にユニークな音響効果を加えることができます。8曲目で、このシステムのフィルタに4つの白色化フィルタを用いました。白色化フィルタが出力するランダム信号は、24チャンネルスピーカから再生されます。音源移動が行われるため、ランダム信号は更にハードな音響になっています。7曲目と8曲目のスピーカの再生方法は実験的です。さらなる実験により、フィルタ、ミキサー、スピーカ、ダミーヘッドマイクロフォンの改善を行い、今後の作曲で斬新なノイズが制作できるようにします。
1966年生まれ。東京で1986年からDissecting Tableという名義でノイズインダストリアルミュージックの制作を開始して、1998年に、故郷の広島に戻り音楽活動している。主に自主レーベルUPD OrganizationとヨーロッパとアメリカのレーベルよりレコードやCD作品を発表してきた。初期、中期の作品は、シンセサイザー、サンプラーをシーケンサーで制御することで作品を制作していたが、2012年頃から、コンピュータでUSB接続デバイスから出力されるPWM信号を制御して音楽制作を行うようになる。現在は、独自のシンセサイザーシステムを開発しながら作品を制作している。
UPD Organization