

遠いラジオから
かすれたギターが鳴る
懐かしい声が
風に混じっていた
古いレコード屋で
何気なく手に取った
擦り切れたジャケットの
泥だらけのブルース
あの日のあなたは
目を輝かせながら
名前も知らない曲を
夢中で語っていた
今なら少しだけ
わかる気がする
マディを聴きながら
あなたを思い出す
笑いながら話した
どうでもいい夜を
マディを聴きながら
季節は流れていく
戻りたいわけじゃない
ただ少し懐かしいだけ
旅の途中みたいに
いつも落ち着かなくて
同じ場所にいても
どこか遠くを見てた
きっとあなたには
見えていた景色がある
私は最後まで
辿り着けなかったけど
それでも悪くない
思い出だった
マディを聴きながら
あなたを思い出す
窓を開けた夜風も
煙草の匂いも
マディを聴きながら
街は変わっていく
忘れたいわけじゃない
ただ少し笑えるだけ
遠くから聞こえる
泥臭いブルース
今なら少しだけ
好きになれそう
マディを聴きながら
あなたを思い出す
別々の道を選んだ
その後のことも
マディを聴きながら
今日も歩いていく
寂しいわけじゃない
ただ少し懐かしいだけ
マディを聴きながら
風が吹いている
- 作詞者
ytsgax
- 作曲者
ytsgax
- プロデューサー
ytsgax
- ボーカル
NAGISA

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マディを聴きながら (オリジナルver)
NAGISA
思い出には、匂いがある。
季節の風だったり、
古い喫茶店のコーヒーだったり、
擦り切れたレコードのノイズだったり。
「マディを聴きながら」は、
もう会わなくなった誰かを、
ブルースの向こう側に見つけてしまう歌。
あの頃の私たちは、
きっと何もわかっていなかった。
好きな音楽の話をして、
どうでもいいことで笑って、
未来なんて曖昧なまま、
ただ一緒に歩いていた。
別れは悲しいものだと思っていた。
でも時間が経つと、
涙は少しずつ輪郭を失い、
思い出は痛みよりも温度を残していく。
戻りたいわけじゃない。
忘れたいわけでもない。
ただ、マディの声が流れるたびに、
「ああ、こんな人がいたな」と思い出す。
人生は続いていく。
レコードは回り続ける。
そして今日もまた、
あの泥臭いブルースが、
少しだけ優しく胸を鳴らす。



