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凍てつく精神世界
音は、凍る。
触れたはずの旋律は、すぐに温度を失い、
透明な結晶となって、空中に止まる。
思考は流れない。
ただ、ひび割れた湖面のように
静かに、深く、沈黙している。
誰かの記憶だったはずの光は、
白く曇り、輪郭だけを残して
凍結した時間の中に閉じ込められる。
呼吸すら、遅れる。
内側から響く鼓動は、遠く、遠く、
他人のもののように冷たい。
それでも、完全な無ではない。
微かに震える音の欠片が、
崩れかけた意識の底で、まだ鳴っている。
凍てつくとは、終わりではなく、
溶けることを忘れた、永遠の途中。
昔、人は火を手に入れた。 やがて鉄を知り、空を飛び、 ついには星を見上げるまでになった。 だが―― 便利になった世界で、 人の心は少し迷っている。 地球は熱を帯び、 争いはまだ終わらず、 街の灯りの中で ひとり静かに生きる者もいる。 強くなることは出来た。 だが、優しくなることは まだ途中なのかもしれない。 いま人類に問われているのは、 どこまで行けるかじゃない。 どんな世界を残すのか。