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生命は、決められたリズムでは動かない。
「Galápagos」は、RIN & THE CONTINUUMによる世界遺産シリーズ第8作。
独自の進化を遂げた生命が息づくガラパゴス諸島をテーマに、生き物たちの予測不能な動き、多様性、そして自然そのものが持つリズムを、自由で変則的なモダンジャズ・ピアノトリオで描いた作品である。
短く跳ねるピアノのフレーズ、突然方向を変えるウッドベース、アクセントの位置を自在に変化させるドラム。7/8、5/8、9/8、6/8、4/4と拍子が次々に姿を変えながら、三人の演奏はひとつの場所に留まることなく進化していく。
藤堂凛のピアノは、静かに周囲をうかがうような旋律から、突然駆け出す高速フレーズまで自在に変化する。ルカ・モレッティのウッドベースは時に大地をゆっくり進み、時に俊敏な対旋律でピアノを追いかける。そしてマリク・ジョンソンのドラムは、複雑なアクセントとポリリズムによって、絶えず変化する生態系そのもののようなグルーヴを生み出していく。
規則と偶然。
静けさと躍動。
個体と生態系。
異なる生命が互いに影響しながら、ひとつの世界を作り上げていく。
「Galápagos」は、自然を美しい風景として描くのではなく、その内部で絶えず変化し続ける生命の鼓動を音楽へと変換した、自由で遊び心に満ちた一曲である。
RIN & THE CONTINUUM は、日本人女性ピアニスト・藤堂凛を中心に結成されたモダンジャズ・ピアノトリオ。 圧倒的な演奏技術とシネマティックな構成力を武器に、モダンジャズ、フュージョン、ロック、現代音楽の要素を横断しながら、強烈な物語性を持つインストゥルメンタル作品を生み出している。 藤堂凛のピアノは、繊細な静寂から爆発的な超絶技巧までを自在に行き来し、複雑な変拍子や転調を感情表現へ昇華させる。 イタリア出身のベーシスト、ルカ・モレッティは、メロディックかつ流動的なプレイでトリオ全体に深い推進力を与え、アメリカ出身のドラマー、マリク・ジョンソンは、圧倒的なグルーヴとリズム構築力で楽曲の空気そのものを変化させる。 彼らの音楽は単なる技巧の誇示ではなく、 “静と動”“知性と感情”“混沌と美”を行き来する、ひとつの映画のような体験である。
SNAP