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「ロロのマクレガーへのラメント」
20弦金属弦ハープ「龍のハープ」(op.311) によるソロ

楽器設計、製作、編曲、演奏:寺本圭佑
日本画絵付け:中井智子

1604年にエディンバラで処刑されたロロ(スコットランド・ゲール語ではルアロ)のマクレガーへのラメント。育ての母が歌ったものとされる。様々なヴァージョン違いが伝わり、今回は2つのヴァージョンを組み合わせている。

はじめにスコットランドのパトリック・マクドナルド牧師 Patrick MacDonald (1729-1824) が1784年に出版した A Collection of Highland Vocal Airs に収録の Lamentation for McGregor of Roro。続けて、スカイ島の民俗音楽収集家 フランセス・トルミー Frances Tolmie (1840-1926) が1861年、スカイ島 Bracadale の乳母 Janet Anderson から採譜した A Song to McGregor of Ruaro を演奏。

1604年にエディンバラで処刑されたロロのマクレガーのために彼の養母が歌ったとされる。トルミーが22節までの歌詞(一部は省かれている)を掲載している。

「ロロのマクレガーに捧ぐ歌」

深い悲しみが私を襲った、
立ち直ることのできぬ絶望の嘆きが。

それは、ロロのマクレガーのため。
彼の生まれ持った土地、グレンリオンの主に。

マクレガーの旗のもと、
バグパイプが高らかに彼の名を讃えた。

彼の紋章は、山を登る松の木。

もし粗暴な者に打たれようとも、
私は文句など言わぬだろう。

傷を負わされても、
ああ主よ、それを報いてくれる者は誰ぞや?

私のために立ち上がってくれるはずの者たちは、
あの丘の向こうの墓所に眠っている。

私の正義を貫いてくれた者たち、
その不在が胸にしみる。

これだけは忠告させてくれ、もし聞き入れてくれるなら——

宿屋に行ったときは、一杯だけ飲むこと。

その一杯は立ったまま飲み干して、
連れてきた仲間たちの面倒をしっかり見るのだ。

器の形にはこだわらず、柄杓でもひしゃくでも構わぬ。

秋の日々を冬のように過ごし、
夏を春の始まりと思え。

岩陰を寝床とし、眠りは浅くあれ。

リスがめったに現れぬとしても、
見つける手立てはある。

誇り高き鷹でさえ、
術を尽くせば手なずけられるのだ。

はじめにマクレガーへのラメントが歌われ、その後に、彼が敵から身を守るための忠告が続く。物悲しくも力強い旋律で、置き去りにされてしまうような終止が寂しさを強調している。

この歌の題材の人物は、1603年にコフーン (Colquhoun) 氏族との紛争 Battle of Glen Fruin を起こした族長アラスター・マクレガー Allaster MacGregor を指している。これにより、彼は11人の部下とともに1604年エディンバラで処刑された。マクレガー家は王室から厳しい処罰を受け、一族をブラッドハウンドで狩り殺害することが合法化された。マクレガー姓の使用が認められ市民権が復活するのは1784年、つまりマクドナルド牧師の曲集が出版された年になってからだった。

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ロロのマクレガーへのラメント

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