リリース日: 2026/09/16
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『M、再考』
「あの日、10代の僕が流した涙の原液を、現在の平熱で解体し、再構築する。」
Emo Stationによる、自身の音楽の心臓部を白日の下に晒すコンセプトEP。
タイトルの「M」とは、彼が高校生の頃に初めて心の底から愛し、今なおその残像を引きずっている、自身の“初期衝動”を与えてくれた人のこと。
本作に収録された4曲の歌詞はすべて、今から6年以上前、Mと別れてすぐに書き殴られた剥き出しの記憶の断片である。かつて「M boy」名義で別のタイトルとしてリリースされ、表現者の原点となったそれらの楽曲たちが、6年の時を経て、現在の洗練された「Emo Station」のサウンドシステムによって全く新しい姿へとリメイク(再考)された。
早春の冷気の中に咲く「クロッカス」、東横線の高架下や駅のホームの喧騒が蘇る「高校生」、品川駅のエスプレッソと部屋の記憶が交錯する「クリスマスクロニクル」、そしてエゴと祈りの果てに凄絶な決別を告げる「別れたら」。
これは単なる過去の美化ではない。10代の衝動に身を焦がした「M boy」の亡霊を、現在の「Emo Station」が優しく、かつ冷徹に抱きしめ、看取るための儀式だ。
失恋の痛みを一生消えない傷(ピース)として背負いながら、今日を生き抜くための精神の再考録。
Emo Stationは、横浜を拠点に活動するアーティスト/プロデューサー。 Hyperpop、Emo rap、Glitchcore、Ambient、Electronicなどを横断しながら、作詞・作曲・ビートメイク・録音・ミックス・マスタリングまでを自身で手がけるDIYスタイルで制作を行っている。 作品の出発点にあるのは、日常の中で実際に観測した感覚や出来事。記憶、距離感、孤独、信頼、身体、生と死、そして言葉になりきらない感情まで、ひとつの答えに回収するのではなく、その時に見えた形のまま音楽へ残している。 「揺らぎ」はその表現を構成する重要な要素のひとつ。白か黒かを決めるのではなく、その間に存在するものや、時間とともに変化していく感覚そのものを扱う。 2021年の統合失調症発症、その後の入院生活などを経験しながら活動を継続。そうした経験も作品の背景には存在するが、それだけを自身の物語の中心には置かず、何気ない日常やくだらない出来事も同じ温度で作品にしている。 音楽活動に加え、AIを用いた音楽プロジェクト「Misery」、ファッションブランド「forM」、自主制作ゲームなど、媒体を限定せず表現を展開。 Emo Stationにとって作品は、答えを提示するためのものではなく、その時そこにあったものを記録するためのもの。 変化しながらも、自分の感覚に対して誠実であることを軸に制作を続けている。
YASHINOKI RECORDS