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Rain Drop On The Note
仕事や人間関係、日々の責任に追われ、心が疲れてしまう夜。
そんな夜に静かに寄り添うのが、この「Rain Drop On The Note」です。
屋根を打つ雨音をプレリュードに、主人公は暗い部屋でゆっくりと目を閉じる。
眠りへと漂いながら、抱えていた秘密や不安、過去の痛みを少しずつ手放していく。
雨は悲しみを消し去る魔法ではない。
それでも、一晩眠り、涙を流し、心を休ませることで、明日へ進むための小さな力を取り戻すことができる。
そして朝。
窓から差し込む光とともに、昨日までの重い悲しみを雨に預け、新しい一日へ踏み出していく。
疲れた心に、雨音のようにそっと寄り添う再生の歌。
訳:
ぽつり、ぽつりと屋根を打つ雨の音。
冷たい世界がここまで入り込んでこないように、
私たちは毛布にくるまっていた。
明かりを落とした部屋。やわらかな布のぬくもり。
窓の向こうには、どこまでも重たそうな灰色の雲。
雨はまるで、誰にも聞かせるつもりのない
小さな前奏曲みたいに降っている。
ぽつり、ぽつり。今日まで抱えてきた痛みを、
ひとつずつ洗い流してくれるように。
傷ついた心も、ひとりではないのだと
気づかせるように。
やがて私たちは眠りという海へ
ゆっくり沈んでいく。
誰にも話せなかったことも、胸の奥にしまった秘密も、
今だけは手放してしまっていい。
少しずつ。本当に、少しずつ。
意識が遠くなって、涙でいっぱいだった暗闇が
いつの間にか小さな希望へ変わっていく。
だから、もう泣かなくていい。ねえ、目を閉じて。
急がなくていいんだよ。
雨の降る夜の下で、ただ静かに息をしていればいい。
ゆっくり息を吸って。雨に預けるように、
悲しかったことをひとつずつ流してしまおう。
ここはあたたかい。あなたはもう、
何も怖がらなくていい。
ぽつり、ぽつり。屋根を打つ雨の音。
そして――窓の向こうに
朝の光が差し込んでくる。
ああ、夜は終わったんだ。
私たちはあの暗闇を越えてきた。
何度もつかまれそうになった昨日の影からも、
ちゃんと逃げてこられた。
ゆっくり息を吸う。胸の奥に
少しずつ、あたたかさが戻ってくる。
もう痛くない。雨が全部、
洗い流してくれたのだ。
だから、重たい悲しみはもう置いていこう。
昨日までの夢も、眠れない夜も、
言えなかった言葉も。
窓を開ければ、そこには新しい朝がある。
私たちは歩き出す。まだ何も決まっていない、
新しい一日へ。
ぽつり、ぽつり。最後の雨粒が
屋根から落ちていく。
悪い夢なら、もう追いかけてこなくていい。
私たちはここにいる。雨の向こう側で、
もう怯えない。
そして今日も、新しい朝へ歩いていく。
amengoogoo。1963年、横浜生まれ。 ギター、ベース、二胡、キーボードなどを演奏し、DTMとボーカロイドを用いて、ロックやポップを中心にジャンルにとらわれない作詞・作曲を続けている。 10代からアマチュアバンドや中国楽器・二胡の楽団で音楽活動を始め、1980年代にはアナログ機材による多重録音に夢中になる。その後、2009年からDTMによる楽曲制作を開始。仕事のため長い中断を経験するが、2019年に音楽活動を再開し、現在も自分自身の世界観を音楽として形にしている。 作品の根底にあるテーマは、「喪失から再生へ」「孤独からつながりへ」。 大きな成功や名声、物質的な豊かさよりも、人との絆や小さな幸福、心の中に残る記憶や愛を大切にしている。 日常のささやかな幸せを描いた作品から、失われた愛や戻れない時間、人生の後悔を見つめる作品、そして旅や冒険を通して新しい一歩へ向かう作品まで、その物語は少しずつ広がっている。 森、海、空、雪、花、大きな木、光と影、旅、手紙、そして「名前」など、自然や記憶を象徴するイメージを繰り返し用いながら、失ったものを取り戻すのではなく、「失われた経験の中に何が残ったのか」を描いている。 個人的な記憶や感情から始まった物語は、やがて、孤独や傷を抱えながら生きる人、声を上げられない人、誰かとのつながりを求める人へと視点を広げていく。 一曲一曲の中に、自分が生きてきた時間や出会った人々への想いを残しながら、聴く人それぞれの記憶や人生にも重なる音楽を目指している。 モットーは、ベートーヴェンの言葉として伝えられる「音楽が人生の重荷を救い、人と幸せを共有する助けとなるように」。 ジャンルや時代に縛られることなく、自分が感じたこと、考えたこと、そして人生の中で出会った物語を音楽に変えて、できるだけ多くの人に届けていきたい。
Studio Side B