Lyric

約束の詰まったラップトップが

音もなく灰色のクオリアを映し出す

月額で縛ってアイスブレイクの訪れを

コントロールしているラブマスコットみたいに

貴方の愛の定理は

言い訳であったとしても

呆れるほどに正論だった

思い出しても一人

捩れた夜は綺麗な泡沫のように立ち消えたけど

乾いた空から救い糸を垂らしてよスパイダー

ふわふわ不定不貞

形を変えて

たどり着いた貴方の腕の中から

ピンクの甘い淡い浅い細い糸が絡みついて

もがいてももう遅い

舌は切れた

かわいいだけだったら

いとおしいだけだったら

明日には忘れられたら

何を除いても一人

至愚鳴りが耳の奥を突く

まだ貴方の香が燻っている

柔らかな毛布に冬の終わりを思う

捩れた夜は明け灰色の朝が来る

人工生命体が支配する市街地に

ショート缶を積み上げてビードロを集めよう

三千年の愛に耄碌したスパイダー

貴方の愛の定理は

言い訳であったとしても

呆れるほどに正論だった