Lyric

紅さす指うらうらと

心乱るる 宵の鏡

いと麗しき 言葉の刃

笑みに忍ばす 執念の火

誰がために簪 揺らす

嫉み嫉まれ 競ふ浮世

ひとたび背けし女は皆

紅き沼へと沈みぬる

黒蜜に似たる嘘を這わせ

誑かし合ふ艶の舞台

この花街に生きんとすれば

Love is just another lie

絢爛たる帯ほどきし夜

うつけの君を奪ひたまふか

胸中 焦がす火は熄えず

憐れ女よ、皆 仮面

真に秘めしは鋭き爪よ

月下の宴 誰ぞ泣く

恋とは夢の幻影にて

契りの裏に蛇 蠢く

御髪に薫らす香の下

灯に群るるは蝶か蛇か

綺羅星の如し咲き誇れど

Even roses hide a blade

明けぬ夜に願ふことなかれ

嬌声もて飾る面の顔

鬼とも見えぬ女の情

怖しきは笑みの裏に棲む業

黒蜜の契りぞ哀し

絡めとるは誇と意地

血を吐くほどに咲く華こそ

This bloom was born from pain

朱の路地 灯火揺れ

誰が泣きぬし今宵また

踏みしだかれし椿一輪

泥に染まりて 猶、美し