Lyric

ああ朝が来た 意味も持たないまま

こんな隘路を望んだろうか

誰もが皆 羽を捥がれているんだ

目を開いて叫べ はじまりの歌

ああ無理矢理にでも引き摺られて

あなたの下 靴紐を緩く閉める

聴き慣れない言葉が宙を舞った

「いかなくちゃ。」何故かそう思った

俯き淀む見知らぬ箱の中で僕ら

骸の愛を交わして席に着く

鞄を開けば大事なものを忘れてしまっていた

心の中もどうせ空っぽできたんだろう

さあ目を開いて 名前を呼んで

嘘の理由も匂いも教えて欲しいんだ

その手を挙げて いつもの空返事で

こんな朝に僕らで名前を付けよう

動く心臓を笑ってさ ただ生きてみよう

いこっか

もう君はいないよ 気付いていないのは

君の方か それとも僕の方か

忘れ物を今更取りに帰ろう

あれ、何処に忘れた？

覚束ない足取り 木枯らしがただ頬を掠めて

虚の心持て余して何を言えるか

耳鳴りの様に軋む音が何度も響いている

僕らはいつか天使だったろう

思い出させてくれエイメン

何の為だろう 誰の悪夢だろう

落っこちたゴミがひとつ足跡になった

それ以外何もきっとくれやしなくて

こんな朝がもう二度と来ないで欲しいと

願ってしまった 僕らは何処へいこうか

太陽が目を開いた 元気だと取り繕った

動機と混濁を飼って言葉を噛む

嫌に軽いスクールバッグ 動かぬ空気を詰め込んで

さあ歩いていくんだ 目の裏のあの海へと

さいごの君が視界の隅に見えて

目を開いたこと 青がぼやけていたこと

その手を挙げて 君の居場所で

こんな朝に僕らで名前を付けよう

割れた花瓶に花を刺す様に生きてみようよ

そうやって生きていこう

いこっか