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氏が近年つとに傾倒しているのが『歴史』。
それは自身のルーツへ迫る細かい視点もあり、日本という大きな視点もあり、双方を行き来している。
本作は大きな視点にあたるもので、江戸時代の旧東海道・箱根路を歩いた際に描いた詩によるもの。
江戸時代から続く老舗「甘酒茶屋」で休憩した際、「あまりの美味しさに涙が出た」という。
今や日本全国津々浦々まで交通機関が発達し、旅行から歩くということがほぼ消え去った。
勿論便利であるということは良いことであるのだが、全ての価値基準が便利に向かうと、自ずから消えてしまうものがあるのではないだろうか。
一度峠の甘酒を飲みに、箱根に足を運ぶことで、歴史に対する見え方が変わってくるのかもしれない。
地獄の詩世界と秋田弁ブルースを唄う、ただの秋田県人。じゅんさい王国(旧・山本町)出身。2023年頭より弾き語りを本格始動し、代表曲である『犬の川』はライブ演奏を通し多数の人間から「これは犬の楢山節考だ」などと激賞を得た。また秋田弁ブルースは「何を言ってるか全く分からないけど面白い」等の声を集め、ライブの重要要素の一つとなっている。
哥処 墨林庵