

自殺者への呪い
予定調和だとすればきな臭い
人としての僕はいなくなり新たな旅路の起爆剤
原因は判ってる結果論
烈火のごとく僕の生を焼いていく
なのにまた今日も泣いている
生き抜いたじゃなく気が死に向いた
僕は一本木になり地に浮いた
なぜかこの命はまだ現象世界に染み付いた
あの時僕の選んだ死が写され反転する鏡像
朽ちた心身に安定する鼓動
生を引きずって懺悔にゆく虚像
感慨深いカラスその内奥への案内図
アンタの脳内記憶の残骸映る
一体僕の人生の何回分?
いや比べてはならない
アンタの生きた軌跡終いの果てに
遺された慢性的な身体の痛み…と叫び
(この肉体の縛り…と猛り)
僕の歩んできた道を描けどどうも拙い
あれだけの選択しか… 僕を疑い
虚無の連なり
アンタの記憶を残した脳の上書き
カラスの生涯を殺していく
いやアンタの生き様が滅びていく
下手すりゃこいつは解脱じゃすまない
輪廻を切り裂きあの世からも消えなきゃ意味ない
また巣を発ったら戻ってくる
殺せない…カラスの身体
そいつを美しく着飾り生きるしかない
生きて苦しむしかない
生きてる間だけでもアンタの遺した色を失いたくない
この人生を「二度と繰り返したくない」そう思えるまで
死後も失いたくない これが最後の望みでもいい
人型の頃正直浸っていた孤独なままである安心感
アンタの身体を得てして余力がただ選ぶ残忍さ
とある日の妄想に重なる
情動に贖う希死念慮
いやこいつは衝動に逆らう意志
夜が聴くから洩るよくない唄
飛ぶ合図が告ぐ贖罪不可
担ぐ期待を裏切り歩む未来像
左右非対称な羽でも羽搏くしかない
頸椎砕いて固めた決意
寝ずに目見開き書き足す絵図に
待ってよもう泣く 聞きたくもない勧善懲悪
完全超悪な僕がこの胸中を何千と唄う
いや何万何億積み重ねるしかできない散々な僕は気付いた
「命は重たい」んじゃなく僕の命が軽かった
やり直すためにこの身体を授かったんだ
僕は一本木へと帰った
カラスの眼はこれまた色濃く、紅蓮の炎を映やして見せた
- Lyricist
NOMADE theZuicidalCrow
- Composer
The Ushanka Boy
- Recording Engineer
Ryuta Toduka
- Mixing Engineer
Ryuta Toduka
- Mastering Engineer
Ryuta Toduka
- Rap
NOMADE theZuicidalCrow

Listen to Chapter 4 Worth by NOMADE theZuicidalCrow
Streaming / Download
- 1
Chapter 1 the Song of the Boy
NOMADE theZuicidalCrow
- 2
Chapter 2 the Song of the Crow
NOMADE theZuicidalCrow
- 3
Chapter 3 Resonance
NOMADE theZuicidalCrow
- ⚫︎
Chapter 4 Worth
NOMADE theZuicidalCrow
- 5
Chapter 5 Author
NOMADE theZuicidalCrow
- 6
Chapter 6 Soar
NOMADE theZuicidalCrow
少年は本当は生きたかった、だが欠乏が充足されず死を選んだ。カラスは本当に死にたかった、欠乏を充足させる意志が絶たれた空なる殻。
少年の意志は残り、カラスは衝動に朽ちて散った。少年の精神はカラスの肉体に宿り、その脳をくだらぬ自分の軌跡が上書きする絶望に打ちひしがれる毎日。
ある日誰も居なくなったカラスの森に少女の形をしたカラスがいた。彼女は瞳に映る穢いカラスを見て「誰よりも人間みたい」、と呆れたように笑っていた。
Artist Profile
NOMADE theZuicidalCrow
2018~2020年までカナダにてラップ活動。 2025年に日本にて本格的にラップ活動開始。 エモラップをベースとしたポエトリーラップを手掛ける。
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