

「くぅちゃん」
貴方と2人の空間 空白 またすぐ啼く
生きてて報われない
でもまた貴方の瞳に映されたい
もう既に夢は絶たれて
それでも創造主の手を離れて
僕が掲げた驕りを看取り
貴方が遺した誇りと祈りを胸に仕舞い
僕は生きる為に、残りの命を謳歌する
何処からか、夕焼けの空に飛び立った一羽のカラスがいた
半開きの口から洩れた讃美歌
心象に閉ざされた貴方と感じ合い
段違いにまた不安になり陰険になる
これが僕に与えられた人生みたい
「私の知ってる誰よりも人間みたい」
想い出し抗うこの痛み
くぅちゃんは「人の為に身を滅ぼして死ぬ」
そうだよ
貴方の情景に色を遺して逝く
僕は今日も道具
この気持ちもちょうど贈る
ギリ形を残す為の擬似愛は終わった
生きてたくないんじゃなくて死にたい
ミリ単位未満に分解されても跡形が残るのなら意味ない
生きてて報われない
だけど生きてて報われたいとも最近思い始めたんだ
原稿用紙の中線香様に揺蕩う幻想の国
空なる殻は私を人たらしめる母たる型
もしこの先も誰かと語らうなら
今となっては意味が分かる
俺は所詮人間どまりで君はカラス
最後のカラスが居なくなった
虚無だけ残って何も終わらず
羽を広げてまた最期を探す
傷よ癒えろ…なんて思わない
「私の事も見なくていいから自分を見てよ」
これしかできない
換えて流してく水を血へと
貴方と交わした優しい約束がね
破られた結果「悲しい学問だね」
呆れ笑いはあの時に重なる
僕そのものを闇へさらい
遠退く鬱 残ってしまった無情を映す
所詮は僕も構造物
だから僕を描く創造主
そこから離れて飛び立っていく
「もう死のう」この感情の包囲網
自分を追い込む いや過去を背負いこむ
僕を生かした貴方を記憶の片隅に置いとくことなんてできる訳がない
貴方の創造する世界では皆が現実の今までになく幸せになる
貴方が嫌がれど置く生きた証
幸せに満ちた形で遺していく
僕の命は長くない
まだこの世界で探す愛
僕の失敗でそいつを枯らす度
死を跨いできた情動が呼び寄せる
自己破壊的な衝動が押し寄せてどこまでも生き急ぐ
まだ生きてなきゃならないか何度でも君に問う
貴方が流した潤いと身体の温もりは今もまだ遺っています
病の侵す魂の余白に嵐の夜が来る
貴方の鼓動が今もまだ私の鼓膜を細かく震わせています
悲しい学問を書き抜いた彼方で
眼窩に焼き付いた貴方を見詰めています
何処からか、夕焼けの空に飛び立った一羽のカラスがいた
- Lyricist
NOMADE theZuicidalCrow
- Composer
Sleepless Beats
- Recording Engineer
Ryuta Toduka
- Mixing Engineer
Ryuta Toduka
- Mastering Engineer
Ryuta Toduka
- Rap
NOMADE theZuicidalCrow

Listen to Chapter 6 Soar by NOMADE theZuicidalCrow
Streaming / Download
- 1
Chapter 1 the Song of the Boy
NOMADE theZuicidalCrow
- 2
Chapter 2 the Song of the Crow
NOMADE theZuicidalCrow
- 3
Chapter 3 Resonance
NOMADE theZuicidalCrow
- 4
Chapter 4 Worth
NOMADE theZuicidalCrow
- 5
Chapter 5 Author
NOMADE theZuicidalCrow
- ⚫︎
Chapter 6 Soar
NOMADE theZuicidalCrow
少年は本当は生きたかった、だが欠乏が充足されず死を選んだ。カラスは本当に死にたかった、欠乏を充足させる意志が絶たれた空なる殻。
少年の意志は残り、カラスは衝動に朽ちて散った。少年の精神はカラスの肉体に宿り、その脳をくだらぬ自分の軌跡が上書きする絶望に打ちひしがれる毎日。
ある日誰も居なくなったカラスの森に少女の形をしたカラスがいた。彼女は瞳に映る穢いカラスを見て「誰よりも人間みたい」、と呆れたように笑っていた。
Artist Profile
NOMADE theZuicidalCrow
2018~2020年までカナダにてラップ活動。 2025年に日本にて本格的にラップ活動開始。 エモラップをベースとしたポエトリーラップを手掛ける。
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