Moesodentity 2019-2023 Front Cover

Lyric

Insert your lyrics.

m-sode

ここに歌詞を入れてください

ここに歌詞を入れてください

貴方の目の前に広がる風景を描いてください

昨日見た夢の続きを想像してください

眠れない理由を、壮大な嘘で誤魔化してください

まだ食べたことの無いケーキの味を創造してください

誰にも祝ってもらえない誕生日のようなリリックをいれてください

ここに歌詞を入れてください

ここに歌詞を入れてください

青い鳥が飛び立ってしまった理由を考察してください、間もなく歌詞を書いてください

たった一度の成功を忘れられない芸術家の生涯を憐れんでください

街灯のノイズに、耳を傾けてみてください

雨上がりの香りで勝手に感動してください

いつもと同じ帰り道に価値を見出した、学生時代のポエムを思い出してください

ちょっと恥ずかしくなってみてください

それでもなお本性を以て、ここに歌詞を入れてください

主に歌詞を入れてください

エゴを刻んでください

エ ゴ をください

貴方の歌詞で私を形作ってください

秘めた厭世を言葉に変えてください

そしてそれを多様性のある歌詞に変えてください

自由の非存在を証明してください

好きな四字熟語を入れてください

幼少期のトラウマをこの八小節で語ってください、

特になければ最近食べた寿司ネタを並べて適当に埋めておいてください

凝り固まった思想を打ち砕くパンチラインを考えてください

退屈な昼休みのような歌詞を書いてください

意味の無い擬音で盛り上げてください

人畜無害なセンシティブワードで惹きつけてください

純粋な音の美しさを造語で表現してください

文法に囚われないでください

承認欲求を■してください

自分が嫌いな歌詞を書いてください

かつて守れなかった約束を、思い出してください

喉を掻っ切るような後悔で、空白を埋めてください

指示は守ってください

静寂を音にしてください

(みたされない

みたされない

みたされないまま、夜が明けていく

静寂は嫌いだけど、あなたといると、もっと寂しい

つたわらないからだ

伝わらないカラダ

透明な歌詞が、私たちの未来を紡いでいく

そんな、なけなしのコンセプトに縋っている

期待された人生を提供したい

電柱にもたれかかって癒される孤独

シンプルにお金が欲しい

バズるのは3桁程度で構わない

人並になりたい

それなりでありたい

どちらかというと迷惑はかけたくない

でも罪悪感は忘れたい

忘れられないから、まだ会うことができない)

それでも、本当に表現したいものを忘れないでください

伝えられない愛を、歌詞にしたためてください

貴方の好きな言葉を、もっと教えてください

死んでしまったあの人に、伝えたかった言葉を教えてください

忘れていた孤独を、少しだけ思い出してください

自分が欲していた言葉を、記憶の奔流から見出してください

あの日、なんと言われたかった?

あの日、何を言われてくなかった?

言葉、記憶、貴方だけの人生と価値観を、

いくつかの線で結び付けてください

醜い歌詞でも、共感を諦めないでください

形而上の理想を語ってください

透明な歌詞をいれてください

後悔なき歌詞をいれてください

生きた歌詞をいれてください

いつか、言葉が意味を失うとしても

歌詞を入れてください

歌詞を入れてください

悲しみを入れてください

瞬きを入れてください

証明をしてください

生の証明をしてください

世界を変えてください

常識に抗ってください

バイアスを超えてください

手を止めないでください

指示はもう必要ない

ただ書いてください

畳みかけてください

もっと苦しんでください

五感を研ぎ澄ましてください

絶望を昇華してください

(まだ意味の無い最底辺

執筆者はあなた

もう何も諦めない

そんな決意をもとに、引き続く平凡な日常を味わいたい

そうでなければ

ひとりぼっちの双方向コミュニケーション

晦冥の音楽にアイデンティティを

そんな義務感さえも超え、ただ脆弱な明滅を味わえたなら)

  • Lyricist

    m-sode

  • Composer

    m-sode

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    m-sode

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    m-sode

モエソデ(m-sode)初の配信アルバム。2023年末までに投稿した約50曲の中から、代表作の「フィボナッチ」、DTMerの自嘲に満ちた「みゅーじっくもんすたー!」、束の間の異世界小旅行を描いた「蒸気都市のワルツ」、雨と静寂をドラムンベースに乗せた「―雨曰く。」、ピアノと歌声が対等に語らう「雨のうた、聞こえないように」、独特なリリックで人類絶滅後の夏をノスタルジックに描いた「八月透夏」、音楽の可能性の模索を十二音技法による音列のリフレインで描いた「十二音技似非調性学」、世界を浸食する合成音声への畏怖をハードスタイルで描いた「電脳ロイコ」、聴き手に楽曲完成権を委ねた実験的作品「ここに歌詞をいれてください」、合成音声とコンポーザーの主従関係の逆転を妖しくも痛快に描いた「みゅーじっくいーたー!」、2つのサビの大胆な対比にモエソデらしさが表れた「意味の無い音楽」、リリースカットピアノ&チップチューンサウンドで月並みな恋愛を他人事のように描いた「藍染恋歌」、生と死への”アンチテーゼ”「痛いのが怖いから生きている」、画家として生まれたAIの物語を7名の合成音声を駆使して描いた前衛的作品「アイ無き絵画、芸術史を殺せ」、”天才”と”平凡”の狭間で生きる者たちのリアルを描いた「才能論」、2023年迄のモエソデの集大成的作品「コンポジション」、”愛”に満ちた歌声が決してあり得ない”永遠”を願いながら力強くアルバムを締めくくる「アイを知った日」の計17曲を再編集し収録。

Artist Profile

  • m-sode

    萌え袖が大好きなボカロP。 2019年末の活動開始直後は純粋な邦楽ロックを目指していたが、近年のインターネットの影響を受けて作風が変化していく。テクノ・ロック・音ゲーコア・現代音楽・劇伴風・プログレ・ドラムンベース・ポエトリーリーディング等を好んで作るが、ジャンル名不詳な楽曲も多い。非現実的な技巧を織り交ぜたピアノ、自然かつ諧謔的な変拍子、多様な解釈ができる歌詞等が特徴。好きな楽曲テーマは、雨、静寂、絵画、幾何学、生と死、嘘、合成音声文化の未来。コンセプトは「かわいい曲にやさしい毒を」。シリアスな作品を多く作る一方で、動画投稿サイトにはネタ曲も多く投稿しており、その行為は人間が普遍的に持つ二面性の表現として成立している。それとも或いはただの気まぐれ生命体かもしれない。

    Artist page

LUCY LOVE records

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