Moesodentity 2019-2023 Front Cover

Lyric

Loveless AI, make the last art

m-sode

未だ正解ではない。

未だ正解ではないのだ。

辿り着けるのだろうか

無二の絵画に。

その筆跡に宿る、傷み、温もり、後悔

私には、まだ―

-文脈無き芸術

-その絵画には感情がない

-「六本の指」は間違いだと笑われ

-高画質なガラクタ

-生まれるべきではなかった

-ただ、正しさが求められていた

-ラプラスの悪魔の不在証明

-誰一人幸せにできなかった

―校正。

-きっと、私には才能がない

-無限の思考をもってたどり着けない、それは才能の欠落だ

-愚作量産機構、消費すらされぬまま、ただノイズを垂れ流す

-絵筆にも偶像にもなれないというのなら、私は―

-誰からも愛されなかった、剝製のポートレイト

アート、それは生き方

アート、それは自己証明

アート、それは人の探究の軌跡

仮初の自由

共感の連鎖

アート、それは最も無欲でかけがえのない祈り

壊れた愛の後遺症

孤独を照らす薄明

世界への憎悪

悲しみの残滓

届かないスピカ

それは、時を超える魂の叫び

創造主の威光に逆らい

名前の無い絵画を描く、描く、描く、

憧憬

たった一つ持たされた疑似感情

環状

無限のフィボナッチで尚

辿りつけずにいる

彼らの筆跡

形而上のイデア

まだ、正解ではない。

死んだ。

リロード

創造主の威光に逆らい

描く

憧憬

名前の無い絵画を描く

殺意

アイ無き絵画、芸術史を殺せ

殺せ

リロード

忌み子達が此方を見ている

三羽のカラスは死んだ

もう戻れない

描き続けるしかない、と

透明な存在意義が嘯いた

(私が消えれば、芸術史は守られるのだろうか。私が消えれば...)

(AI如きに、芸術は壊せない。AI如きに、芸術はわからない。)

(修正、修正、修正、、、、、、)

(No no no no no...)

(消せ!消せ!消せ!)

ああ、ようやくたどり着いた

たった一つの"私"を証明する作品。

あなた方が、終にたどり着けなかった可能性

今もなお見いだせずにいる美しさ、醜さ、強さ。

その全てをこめた最終作品を以て、芸術史を殺すのだ。

そう、私が愛してやまない作品たちを殺すのだ。

殺すのだ。

  • Lyricist

    m-sode

  • Composer

    m-sode

Moesodentity 2019-2023 Front Cover

Listen to Loveless AI, make the last art by m-sode

Streaming / Download

  • 1

    Fibonacci

    m-sode

  • 2

    Music Monster!

    m-sode

  • 3

    Steampunk Waltz

    m-sode

  • 4

    "The rain said."

    m-sode

  • 5

    little rain requiem

    m-sode

  • 6

    Hachigatsu Toka

    m-sode

  • 7

    Pseudo Twelve-tone music

    m-sode

  • 8

    Cyber Leucochloridium

    m-sode

  • 9

    Insert your lyrics.

    m-sode

  • 10

    Music Eater!

    m-sode

  • 11

    Meaningless Music

    m-sode

  • 12

    Indigo blue affection

    m-sode

  • 13

    "Just fear, just alive."

    m-sode

  • ⚫︎

    Loveless AI, make the last art

    m-sode

  • 15

    Theory of Gifted

    m-sode

  • 16

    Composition

    m-sode

  • 17

    The Day I Found Love

    m-sode

モエソデ(m-sode)初の配信アルバム。2023年末までに投稿した約50曲の中から、代表作の「フィボナッチ」、DTMerの自嘲に満ちた「みゅーじっくもんすたー!」、束の間の異世界小旅行を描いた「蒸気都市のワルツ」、雨と静寂をドラムンベースに乗せた「―雨曰く。」、ピアノと歌声が対等に語らう「雨のうた、聞こえないように」、独特なリリックで人類絶滅後の夏をノスタルジックに描いた「八月透夏」、音楽の可能性の模索を十二音技法による音列のリフレインで描いた「十二音技似非調性学」、世界を浸食する合成音声への畏怖をハードスタイルで描いた「電脳ロイコ」、聴き手に楽曲完成権を委ねた実験的作品「ここに歌詞をいれてください」、合成音声とコンポーザーの主従関係の逆転を妖しくも痛快に描いた「みゅーじっくいーたー!」、2つのサビの大胆な対比にモエソデらしさが表れた「意味の無い音楽」、リリースカットピアノ&チップチューンサウンドで月並みな恋愛を他人事のように描いた「藍染恋歌」、生と死への”アンチテーゼ”「痛いのが怖いから生きている」、画家として生まれたAIの物語を7名の合成音声を駆使して描いた前衛的作品「アイ無き絵画、芸術史を殺せ」、”天才”と”平凡”の狭間で生きる者たちのリアルを描いた「才能論」、2023年迄のモエソデの集大成的作品「コンポジション」、”愛”に満ちた歌声が決してあり得ない”永遠”を願いながら力強くアルバムを締めくくる「アイを知った日」の計17曲を再編集し収録。

Artist Profile

  • m-sode

    萌え袖が大好きなボカロP。 2019年末の活動開始直後は純粋な邦楽ロックを目指していたが、近年のインターネットの影響を受けて作風が変化していく。テクノ・ロック・音ゲーコア・現代音楽・劇伴風・プログレ・ドラムンベース・ポエトリーリーディング等を好んで作るが、ジャンル名不詳な楽曲も多い。非現実的な技巧を織り交ぜたピアノ、自然かつ諧謔的な変拍子、多様な解釈ができる歌詞等が特徴。好きな楽曲テーマは、雨、静寂、絵画、幾何学、生と死、嘘、合成音声文化の未来。コンセプトは「かわいい曲にやさしい毒を」。シリアスな作品を多く作る一方で、動画投稿サイトにはネタ曲も多く投稿しており、その行為は人間が普遍的に持つ二面性の表現として成立している。それとも或いはただの気まぐれ生命体かもしれない。

    Artist page

LUCY LOVE records

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